キャンプに持って行く熱源って種類が多くて結局どれを持って行けばいいのと悩んでいませんか?
- BBQもしたいしご飯も炊きたい
- 同時調理もできる熱源ってどれ?
- はじめてでも手軽に使える熱源を知りたい
熱源を適当に選ぶと、思ったような使い方ができなかったり、想像以上に料理にもたついてしまったり、意図せず周りのキャンパーに迷惑をかけてしまったりと、純粋にキャンプを楽しめないことになりかねません。
ぼくは小学生からキャンプを始めて30年以上。自宅の庭やアウトドアリビングで週末アウトドア飯を満喫しています。
今回この記事では、初心者向けにキャンプに持って行く熱源の特徴からメリット・デメリットまで解説していきます。
この記事を読めば、初心者でも用途に合った熱源を選べるので、失敗することがなくなります。
結論として、キャンプに持って行く熱源はメインとサブの2つを用意しましょう。性格の異なる2つの熱源があることで、状況に応じて快適にキャンプを楽しめます。
アウトドアで使える熱源10種類
アウトドアで使える熱源はつぎの10種類です。
- バーベキューコンロ
- 焚き火
- ウッドストーブ
- 薪ストーブ
- カセットコンロ
- シングルバーナー
- ツーバーナー
- アルコールランプ
- 固形燃料コンロ
- 石油ストーブ
それぞれの熱源で使う機材や燃料が変わってきます。ソロやデュオ、ファミリーやグループによって選ぶ大きさだったり、スキレットやダッチオーブンなどの調理器具、作る料理によっても相性があります。
また、導入コストやランニングコストも選ぶ熱源によって変わってきます。
なので、アウトドアで使う熱源はキャンプスタイルに合わせて慎重に選ぶことが大切です。
- 何人で使うかで熱源やサイズが変わる
- 調理器具、作る料理との相性がある
- 導入コスト、ランニングコストも大切
つぎの章では10種類の熱源をカンタンに比較してみます。
「自分のスタイルに合うのはどれだろう!」熱源10種類をカンタンに比較
まずは10種類の熱源を主な項目で比較してみましょう。
熱源の種類 | BBQ コンロ | 焚き火 | ウッド ストーブ | 薪ストーブ | カセット コンロ | シングル バーナー | ツー バーナー | アルコール ランプ | 固形燃料 コンロ | 石油 ストーブ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
画像 | 出典:Amazon | 出典:Amazon | 出典:Amazon | 出典:Amazon | 出典:Amazon | 出典:Amazon | 出典:Amazon | 出典:Amazon | 出典:Amazon | 出典:Amazon |
熱源の 使い分け | メイン | メイン | メイン | メイン | メイン・サブ | サブ | メイン | サブ | サブ | サブ |
使う燃料 | 炭 | 薪 | 薪、小枝 | 薪 | CB缶 | CB缶 OD缶 | CB缶 OD缶 | 燃料用 アルコール | 固形燃料 | 灯油 |
扱いやすさ | ||||||||||
収納性 | ||||||||||
深夜・早朝 の使用 | ||||||||||
料理の幅 | ||||||||||
同時調理 | ||||||||||
導入コスト | ||||||||||
ランニングコスト | ||||||||||
暖房性能 |
各項目は、ぼくが一般的視点で評価しています。
あくまで一般的に「こんな感じかな?」で評価しているので、同じ熱源でもサイズや使う燃料が違えばもちろん評価も変わってきます。
なので、つぎの章でくわしく解説していきます。
熱源10種類の特徴とメリット・デメリット
バーベキューコンロ「熱源界のオールラウンダー」
バーベキューコンロは「バーベキューだけ!」と思っていませんか?
炭火はバーベキューだけではなく、飯盒でご飯を炊いたり鉄板で焼きそばを作ったりダッチオーブンでカレーを作ったり、炭火焼から調理までこなせる優れもの。
焼面の広いコンロなら、バーベキューをしながらご飯を炊くなど、同時調理もできます。
- 効率よく料理を作りたい
- 調理時間を節約したい
- 家族全員分を一気に作りたい
- ダラダラと長時間楽しみたい
ぼくはソロでもファミキャンでも、バーベキューコンロをメイン熱源として使っています。
ただ、バーベキューグリルは、オールラウンダーだけどちょっとした使用には不向きです。
バーベキューコンロのメリット
- タイプ・サイズが豊富
- 炭はホームセンターで安価に手に入る
- 取り扱いが簡単
- 火持ちがいい
- タープの下でも使える
バーベキューコンロはキャンプだけではなく、お庭BBQでも大活躍。
燃料の炭も、ホームセンターで手軽に買えるのもうれしいポイント。しかも安価。だからランニングコストを安く抑えることができます。
コンロの種類も卓上タイプからハイスタイル、焚き火台として使えるものまで様々です。
炭は慣れないうちは火がつけにくいものの、一度火がついてしまえば安定した火力を発揮。火力の維持や調整は炭を足すだけなのでカンタンです。
炎が上がりにくいのでタープなどの屋根の下で使え、雨降りキャンプでも活躍します。
バーベキューコンロのデメリット
- 収納サイズが大きい
- 慣れないうちは炭に火がつけにくい
- 灰の処理が必要
- 網焼きの場合、片付けが大変
- 短時間の料理には向かない
炭火はどんな料理にも使える一方、炭への着火から灰の片付けまでに手間と時間がかかります。
「夜食にカップラーメン食べようかな」「朝起きてコーヒー飲みたいな」と思ったとき、手軽にお湯を沸かしたりできないので、ちょっとした使用には不向きです。
メイン熱源とサブ熱源が必要な理由はココ。
バーベキューコンロ選び方3つのコツ
- 使う人数でサイズを選ぶ
- キャンプスタイルで高さを選ぶ
- 性能で選ぶ
上の選び方のコツの3ポイントを押さえれば、失敗のないバーベキューコンロを選べます。
下の記事でバーベキューコンロの選び方をくわしく解説しています。
あと、ダッチオーブンなどの重たい器具を使用して料理する場合、網だと重さに耐えられないので、五徳(鍋を載せる台)を用意してください。
焚き火「ワイルドなキャンプ」
焚き火調理は、アウトドアでの特別な体験と美味しい料理を楽しむ手段として人気があります。その一方で火力の調整が難しいので料理の熱源で使うには難易度高めです。
とは言え直火で調理することで、食材に独特の風味が付加され、アウトドアでの食事がより楽しいものになります。
魚を串刺しにして丸焼き!豪快にかぶりつく!最高です!
- ブッシュクラフトに憧れる
- 火を自由自在に操りたい
- 汚れや煙は気にしない
- ダラダラと長時間楽しみたい
ただ、デメリットが多く、焚き火を熱源に選ぶ際には注意が必要です。
焚き火のメリット
- これがキャンプだ!って気分になれる
- 子どもがよろこぶ
- どんな料理にも対応できる
- もちろん同時調理も可能
- 冬は暖かい
キャンプと言えば焚き火。
日常の喧騒から離れてゆらめく炎を見ているだけでも癒されます。
焚き火ハンガーやファイアーラック、トライポッドなどの焚き火アイテムが豊富にあり、自分のキャンプスタイルを確立しやすいのも焚き火のメリットです。
焚き火のデメリット
- 直火対応の調理器具が必要
- 燃料コストが高い
- 火の扱いが難しい
- ススがつく、煙が多い
- 天候によってはできない
- 夏は暑い
意外とお金がかかる焚き火。
焚き火台だけで調理をするのは難しく、五徳などの周辺アイテムを別途用意する必要があります。
鍋などの調理器具にプラスチックやシリコン、木材が使われていると、溶けたり燃えたりするのでオール金属製を用意したほうが無難。(高いです)
また、燃料の薪は安くても1束(8kg程度)で700円ぐらい。一泊のキャンプで3束ほど必要なため、燃料費だけで2千円オーバーです。
そして、最大のデメリットが天候。
炎を上げる焚き火はタープ下での使用が難しく、雨降りキャンプでは難燃素材のタープを用意したり、背が高くなるポールを用意したりと対策を考えなくてはいけません。
風にも注意です。
強風時には火の粉が飛び、テントに穴が空いたり山火事の原因にも。
熱源が焚き火だけだとキャンプそのものを中止する必要に迫られることもあります。
初心者のうちは焚き火はおまけだと考えましょう!
もう一度言いますが、焚き火は難易度が高い熱源です。
薪を割る斧やナタも必要ですし、機材もいろいろ用意する必要があります。火付けもコントロールも難しいです。一歩間違えば、ヤケドや火災の原因にもなります。
なので、慣れるまでは焚き火を料理の熱源だと考えず、炎を見て癒される程度と思って練習を重ねていきましょう。
「焼きマシュマロ」からレベルアップしていきましょう!
焚き火のやり方は、下の記事でくわしく解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
ウッドストーブ「ちいさなカマド」
ウッドストーブは容器の中で小さな枝を燃やす燃焼装置です。
イメージはカマドの極小版。
焚き火と比べ、上昇気流効果で火力が強く、二次燃焼効果で煙が少ないのも特徴。コンパクトなものが多く、こじんまりと使えるのでタープの下でも使いやすいです。
ウッドストーブ本体上部が五徳の役割をするので、そのままクッカーを置いて料理ができます。
ただ、同時調理はできません。
燃料は、現地で集めた枝を使用します。
もちろん薪を用意してもOKです。(細く短くする必要がありますが)
- コストを抑えたい
- アイテムを少なくしたい
- 焚き火の雰囲気を楽しみたい
コスパもよく、コンパクト、ソロキャンパーに人気の熱源です。
ウッドストーブのメリット
- カンタンで手軽
- 低コスト
- コンパクト
- 火力が強い
- 煙が少ない
- 風の影響を受けにくい
なんと言っても、現地(キャンプ場)で拾ってきた枝や松ぼっくりを燃料にできるので、燃料代がかからずランニングコストは最強です。
ウッドストーブ本体も比較的安価で、組立式や折りたたみ式が主流。
コンパクトな形状のものを選べば、アイアン(鉄製)テーブルの上で使えるのもGOOD!
サイトレイアウトを小さくまとめたい方におすすめです。
ウッドストーブのデメリット
- 燃料を拾う手間がかかる
- 目が離せない
- ファミキャンには不向き
燃料の枝を現地調達する場合は、拾って集めてくる手間がかかります。
なので、テント設営後、すぐに料理に取り掛かることができません。しかも、雨が降っているとき、降ったあとは枝も濡れているので、燃料として使うのは難しいでしょう。
雨のことも考え、事前に枝や薪を準備しておくのもひとつの対策です。
ウッドストーブは、細い枝を燃料にするため、火力は強いけどすぐに燃え尽きてしまいます。
常時、燃料を追加しなければいけないので、けっこう忙しいです。
ウッドストーブはソロのメイン熱源に
ウッドストーブはソロキャンプのメインの熱源がベストです。
コンパクトで手軽ですが、料理中は火力調整で目が離せず同時調理もできないため、ゆったりマイペースな使い方になります。
薪ストーブ「冬はこれ一台でおこもりキャンプ」
近年、人気を集めているのが薪ストーブ。各メーカーから続々と新商品が発売されています。最近では1万円台で買える薪ストーブも登場しています。
テントにインストールすれば、暖房と料理の熱源を兼ねることができるので一石二鳥。
- 冬キャンプがしたい
- 煙臭くなるのはイヤ
- おこもりキャンプを楽しみたい
同じ薪を燃料とする焚き火と比べても、燃焼効率が良く煙の発生を抑えられるので「煙の臭いが染みつくのがイヤ!」という方にもオススメです。
オール金属製で丈夫。
重たいダッチオーブンを使ったじっくりコトコト煮込み料理にも最適です。
薪ストーブのメリット
- 焚き火より扱いやすい
- 火力が安定している
- 煙が少ない
- 同時調理ができる
- 天候に左右されにくい
- テントの中でも使える
実は焚き火より扱いやすいのが薪ストーブです。
煙突と囲まれた空間のおかげで燃焼効率がよく、一度火がつけば安定して燃えてくれます。
薪ストーブは鉄の箱なので、調理器具をそのまま載せて料理が可能。焚き火で使う五徳などのアイテムは不要です。また、広い天板の薪ストーブなら同時調理が可能です。
冬キャンプではテント内に設置することもできます。
暖を取りながら料理も作れる。まるで秘密基地のような空間でおこもりキャンプが楽しめるのも魅力ですね。
薪ストーブのデメリット
- 設営・撤収が大がかり
- 収納性が悪い
- コンパクトタイプは手間がかかる
- 冬がメイン
- 燃料コストが高い
薪ストーブいちばんのデメリットは導入コストとランニングコストが高くつくこと。
どうせ冬キャンプに使うならテントにインストールしたいですよね。安い薪ストーブ本体が登場しているとは言え、テント内にインストールするためには、煙突を外に出す設備やテント内で安全に使える設備などの費用がかかります。
また、焚き火といっしょで、薪がけっこう高くつきます。
それに設備が大きくなりがちなので、それなりの収納スペースや車の積載スペースが必要です。
薪ストーブはデメリットを考えて導入を
薪ストーブは冬キャンプの憧れの存在です。
ですが、憧れだけで導入すると設営や撤収の大変さに加え、費用がかさむので後悔することになりかねません。
きっちりデメリットを検討してから購入してくださいね。
「薪ストーブと焚き火はどっちがいいの?」と疑問に思う方も多いので、くわしくは下の記事で解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
カセットコンロ「ふだんの食卓にも防災にも」
最近では、風が強くても問題なく使えるアウトドア用のカセットコンロが登場しており、ますます活躍の場を広げそうです。
カセットコンロの有名メーカーのイワタニの製品であれば、通常のコンロとしての使用の他に、焼肉グリル、鉄板、タコ焼きなどのオプションプレートが豊富で、比較的どんな料理にも対応できます。
カセットコンロのタイプにより、耐荷重が強化されているものもあり、ダッチオーブン料理も可能。(普通のカセットコンロでは厳しいです)
- 手軽に使いたい
- でもいろんな料理に挑戦したい
- 家でも使いたい
カセットコンロは、ソロキャンプではメイン熱源、ファミリーキャンプではサブ熱源として使えます。
ふだんの食卓用、防災用、キャンプ用として準備しておけばムダがありません。
カセットコンロのメリット
- 手軽に使える
- 燃料コストが安い
- ガスは安価でどこでも手に入る
- 風に強いアウトドア用もある
- テントの中でも使える
- ふだんの食卓にも使える
アウトドア用のカセットコンロであれば耐荷重もあり風にも強いので、どんなシーンでも活躍します。
燃料のガスもホームセンターやスーパーで簡単に安価で手に入るのもうれしいポイント。
カセットコンロのデメリット
- 冬は冬用のガスが必要
- 同時調理はできない
カセットコンロを使う上で意識しておきたいのが気温です。
通常のカセットガスは、気温が10℃を下回ると火力が落ちてきます。さらに5℃ぐらいになるともう火がつきません。
お湯すら沸かせなくなります。
カセットガスにも低温でも使えるパワーガスがありますので、寒い時期に使うときは低温対応のガスを購入するようにしてください。
ソロキャンプのメイン熱源としても優秀なカセットコンロ
「キャンプしたいな!でも大がかりな準備はめんどくさいな!」
そんな時はカセットコンロの出番。
ご飯を炊いたり、お肉を焼いたり、手軽なキャンプを楽しめるのもメリットです。
下の記事でカセットコンロの性能を比較したり、選び方の解説をしています。ぜひ、参考にしてみてください。
シングルバーナー「ひとつは持っておきたい」
どんなキャンプスタイルでもひとつは持っておきたいのがシングルバーナーです。
ソロでもファミリーでもサブ熱源の位置づけですが、コンパクトでパワフルな熱源なのでキャンプだけではなく、登山や釣り中のホットコーヒーやカップラーメンのお湯を沸かすのに便利。
シングルバーナーの燃料は以下の3つのタイプがあります。
- カセットガス(CB缶)
- アウトドアガス(OD缶)
- ホワイトガソリン
オススメはアウトドアガスです。
アウトドアガスなら気温が低くても安定の高火力。ホワイトガソリンに比べて取り扱いもカンタンです。
- ランタンと燃料を統一したい
- 荷物を軽く少なくしたい
- どんなシーンでも使いたい
シングルバーナーのメリット
- コンパクトで収納性がよい
- 冬でも安定した火力
- 手軽に使える
- テントの中でも使える
- ガスランタンと燃料を共有できる
シングルバーナーは何と言ってもコンパクトで取り扱いが楽ちん。
就寝前や早朝に「コーヒーが飲みたいな」という時でも、サッとお湯を沸かせる手軽さが人気です。
あと、ガスランタンと燃料を共有することで複数の燃料を準備する必要がなく、荷物がよりコンパクトになります。
シングルバーナーのデメリット
- 安定性が悪い
- 重たいものは載せられない
シングルバーナーはコンパクトである反面、五徳が小さく大きい調理器具を載せると不安定になります。また、耐荷重も5kgほどなので、鉄製のフライパンやダッチオーブンでの料理はできません。
シングルバーナーは持っておこう
アウトドアで使う熱源の中でも3本の指に入るコンパクトさを誇るシングルバーナー。キャンプギアを収納するBOXやカバンに入れておいても邪魔になることはありません。
持っていればきっと役に立ちます。
ソロキャンプではメイン熱源にもなりますが、キャンプに慣れるまではあくまでサブ熱源として使いましょう。
ツーバーナー「キャンプに利便性を求めるならあり?」
自宅のガスコンロのように使えるツーバーナー。
一時期流行りましたね。
確かに便利ですが、カセットコンロやシングルバーナーと比べ「キャンプ気分」が遠のく感じがするのであまりオススメしない熱源です。
はじめてのキャンプならツーバーナーを持って行けば失敗はないのですが、たぶん2、3回とキャンプを重ねるうちに物足りなさを感じることになります。
- 効率よく料理がしたい
- 失敗したくない
- 充実したキャンプサイトにしたい
ツーバーナーのメリット
- 冬でも安定した火力
- 自宅のキッチン感覚で使える
- 同時調理が可能
- ガスランタンと燃料を共有できる
- 重たい鍋も載せられる
ツーバーナーの形状は、家のガスコンロをひと回り小さくした感じです。
火口が2つあるので効率的に料理を作りたい方にオススメ。
フタを開いたらそのまま風防になるタイプのものが多く、多少風があっても使いやすいのもメリットです。
ツーバーナーのデメリット
- サイズが大きくなりがち
- 面白味がない
確かに便利なツーバーナーですが、面白味がないように感じます。(ぼく個人の感想です)
利便性は高いけどキャンプとしてどうか・・・
「ただ料理を作るだけ」なら優秀なメイン熱源です。
しかし、キャンプのメイン熱源がガスコンロでは「どうだろう・・・?」という思いが強いのはぼくだけじゃないはず。
第一次キャンプブーム(1990年代)のときは使っている人をよく見かけました。今はほとんど見ないですね。
紹介はしましたがとりあえずツーバーナーは選択肢から外しても良さそうです。
アルコールランプ
アルコールランプは、燃料用アルコール(エタノール・メタノール)を燃料とする熱源。
「アルコールバーナー」「アルコールコンロ」「アルコールストーブ」とも呼ばれます。
燃料用アルコールは、ホームセンターやドラッグストアでも買えるので、意外と手に入りやすいですね。あと、近所にない場合はネットでも購入できます。
専用の容器に燃料を入れ、ライターやマッチで点火するだけのシンプルな構造で使いやすいです。
調理器具を載せるためには五徳が必要。セットで五徳とセットのものもあれば、別売りのものもあります。
- お湯さえ沸かせたらいい
- ミニマリスト
- 登山もしたい
アルコールランプのメリット
- めちゃくちゃコンパクト
アルコルールランプは缶詰ほどの大きさ。
折りたたみができる五徳を用意すれば、セットでズボンのポケットに入るぐらいコンパクトです。(燃料はべつ)
アルコールランプのデメリット
- 風に弱い
- お湯を沸かす程度の火力
- こぼすと危険
アルコールランプはちょっとした風でも炎が横に流れてしまい鍋の底から外れてしまいます。
また、火力も弱いため、料理には不向き。カップラーメンやコーヒーのお湯を沸かす程度だと考えておきましょう。
揮発性の高いアルコールが燃料なのでで、火がついた状態で倒すと一気に燃えます。
テントの中で使うと大惨事になりかねません。
あと、周りが明るいと炎が見えにくくなるので火がついているのか分からないことがあります。ヤケドにも注意が必要です。
アルコールランプは玄人ソロキャンパー向け
アルコールランプはカンタンに使えるものの、用途が限られる熱源です。
荷物を極限まで減らしたい玄人ソロキャンパー向けと言えます。
固形燃料コンロ
アルコールランプとサイズはほぼ同じです。
燃料が違うだけ。
名前のとおり固形燃料を使うタイプで、アルコールランプに比べ燃料が扱いやすい特徴があります。
ただ、火力はアルコールランプのほうが強いです。
- お湯さえ沸かせたらいい
- ミニマリスト
- 登山もしたい
固形燃料コンロのメリット
- めちゃくちゃコンパクト
- 固形燃料は100均で買える
アルコールランプと同じく、コンパクトな熱源です。
燃料もダイソーで3個入り110円(税込)なので、燃料費も安く抑えられます。
固形燃料コンロのデメリット
- 風に弱い
- お湯を沸かす程度の火力(冬は厳しい)
固形燃料コンロもお湯を沸かす程度の実力しかありません。
しかもアルコールランプと比べて火力が落ちるので、気温が低い時期(10℃以下)だと調理器具の温度が上がらず、お湯も沸かせなくなります。
なので、冬以外の時期の使用をおすすめします。
固形燃料コンロで卓上ひとり鍋
固形燃料コンロをキャンプで使うメリットはありません。
使い道を考えてみたんですが、冬キャンプのテントの中で「ひとり鍋」ぐらいしか思いつきません。
石油ストーブ「手軽に暖をとるならこれ」
寒い季節限定になりますが、石油ストーブも熱源になります。
テントの中で使え、冷え込む朝晩でも素早くカンタンに暖まることができます。
カレーやシチュー、おでんなど、クツクツ煮込み料理や常時お湯を沸かしておくのに最適。
ただ、持ち運びに便利なコンパクトタイプは、火力調整ができないものが多いです。なので、料理に使う場合は五徳を使って火から離すなどの工夫が必要です。
- 冬キャンプをする
- 家でもアウトドア気分を味わいたい
- 暖房がメイン
石油ストーブのメリット
- 取り扱いがカンタン
- 燃料の灯油は手軽に買える
- 煮込み料理に最適
- 常時お湯を沸かせられる
- テントの中で使える
- 家でも使える
石油ストーブの燃料は灯油。ガソリンスタンドで手に入るので入手もしやすいです。
取り扱いもつまみを回して芯に着火するだけ。
キャンプで使わない時は家の暖房として使えるので、ムダになりません。
石油ストーブのデメリット
- 重たい、大きい
- 煮込み料理かお湯を沸かす程度
- 灯油をこぼすと臭い
最近の石油ストーブはコンパクトになったと言えども、ほかの熱源と比べると大型で重たいです。
燃料の灯油も持ち運ぶので、車やテントもそれなりのスペースが必要になります。
また、石油ストーブの燃料タンクは密閉ではありません。揺らしたり倒したりすると灯油がこぼれて灯油臭くなります。なので、車で移動する際は、灯油を抜いておきましょう。
焼き料理、炒め料理もできなくはないですが、油が跳ねると石油ストーブが汚れます。煮込み料理も噴きこぼれると汚れます。
石油ストーブは冬限定のサブ熱源
夏に石油ストーブを持って行くメリットはありません。
石油ストーブは寒い季節限定の暖房を兼ねた熱源だと考えておきましょう。
テント内にインストールできる薪ストーブと比べ、手間や設備、取扱いはとてもカンタン。秋から春にかけてキャンプをはじめる初心者におすすめです。
初心者におすすめな組み合わせはコレ!
ぼくが初心者におすすめする熱源の組み合わせはコレ!
バーベキューコンロ+カセットコンロ
荷物は少し多くなりますが、バーベキューコンロとカセットコンロがあれば「どんな料理も作れちゃう!」最強コンビです。
どちらも家で使えますしね!
炭は薪と比べると安価だし、燃焼時間も長い。火力調整もカンタン。網焼きから鉄板焼き、煮炊きまで1台でしかも同時調理も可能。
焚き火台と兼用タイプならBBQのあとに焚き火が楽しめて、片付けは1台でOK。
アウトドア用のカセットコンロは風にも強く、外で使っても問題なし。もちろんテントの中でも使えます。(換気に注意してくださいね)燃料のカセットガスはホームセンターやスーパーでかんたんに安価で手に入ります。
コーヒーやカップラーメンのお湯を沸かしたり、重たいダッチオーブン料理にも◎。オプションプレートを使えばパエリアからたこ焼きもできる優れものです。
熱源に迷ったら、バーベキューコンロとカセットコンロを用意すれば問題ありません。
静まり返ったキャンプ場「深夜・早朝にサブ熱源を」
ここで、ぼくがメイン熱源とサブ熱源を用意する理由をお話します。
冒頭でもお話したとおり、結論として、キャンプに持って行く熱源はメインとサブの2つを用意したほうがいいです。
その理由は2つあります。
- メインひとつだと迷惑になる可能性がある
- ちょっとしたことに時間がかかる
少し深掘りして解説していきます。
理由①「メイン熱源ひとつだと迷惑になる」
メイン熱源ひとつだと、深夜早朝にほかのキャンパーの迷惑になる可能性があります。
キャンプ場で「迷惑だな」と感じる代表は「音」
- 「ボソボソボソボソ」話し声
- 「ザッ!ザッ!ザッ!」歩く音
- 「ジーーーッ」ジッパーの開け閉めの音
- 「ドンッ!」「ピピッ!」車のドアやカギの開け閉めの音
- 「コンッ!コンッ!コンッ!」薪割りの音
- 「カチッ!ゴォーーッ」ガストーチの音
- 「パチッ!」「パンッ!」薪が爆ぜる音
深夜早朝の静まり返ったキャンプ場では、小さな音でもけっこう聞こえます。なにせ、薄い生地一枚のテントしか隔てるものがないから。
熱源の使用も意外と音を発生させます。
薪割りの音、ガストーチの音、薪が爆ぜる音。
「バーベキューコンロ」「焚き火」「薪ストーブ」、この3つがメイン熱源としてよく使われます。日中なら気にならない火起こしの音も深夜早朝は響き渡るもの。
なので、深夜早朝に使う熱源は、カセットコンロやシングルバーナーなど音の出ない(少ない)熱源を用意しておけば、気兼ねなく使えます。
ちょっとしたことに時間がかかる
深夜は小腹がすいてカップラーメン。早朝はあったかいコーヒーを一杯。
たった一杯のカップラーメンやコーヒーを作るために、火をおこすのは大変ですよね。
しかもお湯を沸かすだけのために、炭や薪を消費するのはもったいないし、深夜なら火元の始末をしてからじゃないと就寝できません。
カセットコンロやシングルバーナーがあればどうでしょう?つまみをひねって着火すればすぐに使えます。カップラーメンのお湯ぐらいなら5分で沸きます。
メイン熱源とサブ熱源、性格の異なる2つの熱源があることで、状況に応じて快適にキャンプを楽しめます。
【まとめ】スタイルに合わせて熱源を使いこなそう!
この記事ではキャンプに持って行く10種類の熱源について解説しました。
熱源には、サイズや燃料の違い、同時調理が可能なものから作る料理との相性など、様々な性格があります。
どんなスタイルでキャンプを楽しみたいのか、しっかりイメージして熱源を選ぶことが大切です。
そして、キャンプに持って行く熱源はメインとサブの2つを用意。性格の異なる2つの熱源があることで、状況に応じて快適にキャンプを楽しむことができます。