- 現場監督を辞めたいけど辞められない
- この仕事を続けられる自信がない
- 生きる気力がなくなるぐらいツライ
こんな悩みを解決する記事を書きました。
25年勤めた建設会社を2022年9月末で退職したぼくが解説していきます。
「辛くて苦しい。現場監督を今すぐにでも辞めたい。」
このように悩んでいる方が多いのは事実です。
だけど、なかなか辞められないのはつぎのような不安があるからですよね。
- 辞めたあとちゃんと仕事につけるか不安
- 収入が減るのは困る
- ほかにやりたいことがわからない
ぼくは勢いに任せて退職しましたが、後悔している部分もあります。でも、辞めたことを後悔しているのではなくて、つぎの仕事への不安を強く感じていることに後悔していると言ってもいいと思います。
逆に言えば、ちゃんと退職後の道筋をつけておけば不安を払拭できるし、辞めて良かったと胸を張って言えると思います。
だから会社を辞める前に準備が大切なんですよね。
ただ、退職を安易に勧めることはしません。
なぜなら、現場監督を辞めたい理由によっては会社を辞めなくてもいいからです。
そこで今回この記事では、『現場監督を辞められない理由と会社を辞めない選択』を解説して、『勢いで辞める前に準備しておくこと』を詳しく解説していきます。
実際に勢いで辞めたぼくのリアルも交えて解説していきますので、「現場監督を辞めたい!」と思っている方の参考になると思います。
高校卒業後、地方のゼネコン会社に勤務。
現場監督歴25年。
頑張れば仕事が楽しくなると思い努力を積み重ねてきたが、楽しいことより辛いことが増えストレスで双極性障害を発症。そして、2022年9月末をもって退職。
【はじめに】現場監督というブラックな仕事
現場監督の仕事は責任が重く、現場で起こったトラブル、事故、工程の遅れ、施工ミスなど、すべて現場監督の責任になります。
しかも大手のゼネコンでもない限り、数千万~億単位の現場でも1~2人ほどの職員で現場を運営しなければならず、下につく監督は経験が浅かったり、まだ資格もない見習いの若い子ばかり。
責任の重さや仕事の量に比べ給料は低く、残業や休日出勤で自分の時間、家族との時間を持てないことも当たり前。
大雨や強風などの場合には休日だろうと夜間だろうと、家にいても現場に神経を向けていなければならないことも。
生活のための仕事が、いつしか仕事のための生活になっていきます。
現場監督は、発注者、会社、職人、地元などに囲まれ、理不尽なプレッシャーに耐え続け、精神的にまいってしまうこともあります。
現場監督を辞められない理由
現場監督を辞めたいと思っていても、なかなか辞められない方は多いです。
ぼくもそのなかのひとりでした。
理由としては
- 会社に迷惑がかかると思う
- 途中で投げ出したくない
- 忙しすぎて辞めるタイミングが分からない
- 上司に辞めると言いにくい
- 辞めたあとが不安
こんな感じですよね。
ちょっと深掘りして解説します。
責任感が強すぎる
現場監督には責任感が強い人が多い。
と言うより、なにかあればすべて自分の責任にされてしまうので、知らず知らずのうちに「自分がなんとかしなくてはいけない」など、責任という名の見えない鎖につながれてしまいます。
「自分が辞めたら会社に迷惑がかかる」「途中で辞めたら申し訳ない」と考える人が多いのも事実。
辞めるタイミングが掴めない
「今の現場が終わったら辞めよう」と思っていてもすぐに次の現場に配属が決まり辞めるタイミングが掴めないから、上司になかなか辞めると言い出しにくい人がほとんどです。
また現場が終わった直後は責任からの解放感で「辞めたい気持ち」が和らいでしまい、辞めるタイミングを逃してしまいます。
生活があるから辞められない
「転職するにしても、若いうちならなんとかなるかもしれない」
しかし、私みたいに現場監督を数十年も続けている人たちは「辞めたら生活に困るし、他にスキルもないし、辛いけどこのまま続けるしかないのか」と思い込んでいる場合がほとんどです。
現場監督は辞めるけど会社は辞めない選択もあり
現場監督を辞めるのと、会社を辞めるのは別物だと考えてみてください。
辞めたいと思う理由が仕事そのものなのか責任の重さなのか、それとも人間関係なのか、会社の考え方と合わないのかなどで、会社を辞めなくても大丈夫かもしれません。
現場監督は辞めて会社は辞めないという選択もあり。
上司や人事担当などに相談して現場の補助業務的な仕事に回してもらったり、営業や積算などの部署に変えてもらうなどの選択が可能だと思います。
いったん現場監督の仕事から離れると気持ちが楽になるのでおすすめです。
一度相談してみて、会社側から「それはできない」と回答があったときに、はじめて退職や転職を検討しても遅くはありません。
会社の考え方が合わない、上司や同僚との人間関係に悩んでいるなら会社を辞める選択をしたほうがいいかもしれません。
強い引き留めにあう、辞めさせてくれないときは、退職代行を検討してみてください。
参考記事:「現場監督なんてもう辞めたい」退職代行で罪悪感のドロ沼から抜け出す選択
勢いで辞める前に準備しておくこと
勢いで辞める前に準備が大切です。
ぼくは勢いで辞めてしまいましたが・・・
仕事を辞めて不安なのは「お金」のことだったり、つぎの就職のことだったりですよね。
お金や転職のことはあらかじめ準備できる部分もありますので、計画的に進めていきましょう。
参考記事:「経験を活かせる異業種7選」土木系施工管理からの現実的な転職
辞める前の準備は、つぎの5つ。
- 支出を減らす
- お金を貯める
- 副業をはじめる
- 適職を知る
- 転職先を見つける
それでは深掘りしていきます。
支出を見直して減らす
毎月、出ていくお金が多いと「辞めるに辞められない」という状況に追い込まれます。
それに辞めてからしばらく就職をしない場合はもちろん、すぐに転職する場合にしても収入が減る可能性は十分にあります。
なので、自分の生活スタイルを見直し支出を減らす努力をしましょう。
具体的には
- スマホの料金プランやキャリアの見直し
- 生命保険、自動車保険の見直し
- 食料費、外食費の節約
- 電気、ガス、水道の節約
- お酒やタバコ、パチンコなどの娯楽費の減額
月々の支払いが減れば、それだけでも気分がラクになります。
2ヶ月間は生活できるお金を貯める
会社を辞めたら失業手当が支給されます。
ただ、自分から会社を辞めた場合「自己都合退職」と言って、2ヶ月間の待期期間のあとにやっと失業手当が支払われることになります。
要は、自己都合退職の場合は2ヶ月間、無収入の状態になるということ。
無収入でも退職後は自分で健康保険料や国民年金を払わなくてはいけません。
退職金が給料の2ヶ月以上ある場合なら貯金がなくても大丈夫ですが、貯金も退職金もない場合はたちまち生活できなくなります。
すぐに就職しないときは最低でも2ヶ月は生活できるお金を貯めておきましょう。
現場監督は社有車を使っていて、自分の車を持っていないパターンが多いですよね。
退職と同時(有給休暇消化前)に社有車を返却することになるので、自家用車の購入を検討する必要があります。
カーローンは基本、安定した収入がないと組むことができません。
なので、辞めた後に車が必要な場合は、在職中にカーローンを組んで購入しましょう。
副業をはじめる
いま副業がブームですよね。
世の中には副業の収入が本業を超える人もいます。
自分の「好き」や「得意」を活かせる副業をしておくと気晴らしにもなって、少しでも収入の足しになるかもしれません。
ぼくも副業で月3万円ほど稼いでいます。
現場監督ならパソコンや文章、写真撮影なんかもできますよね。現場監督で身に付けたスキルと好き・得意を掛け合わせた副業をはじめてみましょう。
現場監督の副業については、下の記事で詳しく解説しています。
参考記事:現場監督も副業で自由を手に入れる「大変だけど努力しだいで働き方をシフトする」
適職を知る
現場監督を辞めたいと思っている方は「もう建設業はいいや」と思っていますよね。
だけど
- 「やりたいことがわからない」
- 「自分に合ってる仕事って?」
ぼくもそうですが、意外と自分のやりたいことや自分に合っている仕事ってわからないものです。
どんな仕事があるのだろうと闇雲に探しても見つかりません。
こんなときは「自己分析」をしてみましょう。
自分の隠れた能力やストレスを感じやすい環境などを把握しておけば、つぎの仕事探しでも役に立ちます。
参考記事:現場監督を辞めて次は何をする?年収や勤務時間より大切!自己分析のお話
経験を活かせる転職先を見つけておく
現場監督だから現場監督に転職しなくてはいけないなんてことはありません。
経験を活かせる職場はいくつかあります。
たとえば
- コンサル系(測量・設計・支援業務)
- 県・市町村の土木技師や現場補助員
- 建設資材の商社
- 建設機械のリース会社
- 建設会社の営業、積算
民間の場合、ハローワークではなく転職エージェントなどの非公開求人のほうが求人の質が高い傾向にあります。なぜなら、企業側も質のいい人材を探しているからです。
なので、無料の転職エージェントに登録して、どんな求人があるのか情報収集だけはしておいたほうがいいです。
\【無料】情報収集だけでもOK/
県・市町村の行政系は、ハローワークの求人情報やお住まいの市町村役場のホームページなどをこまめにチェックしておきましょう。
下の記事で現場監督の経験を活かせる異業種を紹介しています。
参考記事:「経験を活かせる異業種7選」土木系施工管理からの現実的な転職
死ぬを選びたいほど追いつめられているなら
現場監督の自殺率は高い傾向にあります。
精神的に追い詰められた状況下ではまともな思考が働かなくなり、逃げるよりも先に死を選択する場合も。
私もストレスで双極性障害を発症したときは「こんな辛い仕事を続けるくらいなら死んだほうがましだな」と、具体的に死を意識したこともありました。
精神的に追い詰められたらストレスでうつ病などの精神障害や、心筋梗塞などの疾患を発症することもあります。
いずれにしてもまともな状態ではないことは確かなので、ここまで追い詰められている状況なら今すぐ辞めるべきです。
会社はあなたの人生の責任は取ってくれない
上司に現場監督を辞める旨を伝えたら「責任を果たせ」とか「責任感はないのか」とか言われるかもしれません。
しかし、あなたが病気になっても会社や上司は責任を取ってはくれません。
我慢しても良くなる見込みはない
今まで我慢してきて良くならないのなら、この先、急激に良くなることはないと思ってください。
現場監督という仕事は常に責任がのしかかる仕事です。
書類の簡素化や働き方改革が進んでも、法律や規則、ルールはなかなか変わらないのが現実。
これから先の人生をずっと我慢し続けますか?
やりがいなんてものは幻想にすぎない
現場監督という仕事は「物を作る喜び」「地図に残る仕事」「社会に貢献」など、やりがいのある仕事とされていますが、果たして本当にやりがいを感じて仕事をしている人が何人いるのでしょうか。
ほとんどの現場監督は工事成績や利益に追われ、発注者や地元、会社から文句を言われないように極限まで神経をすり減らし、理不尽さに耐えていると思います。
「この仕事はやりがいのある仕事だから頑張れ」「世の中のためになっているんだ」と押し付けられても、誰からも感謝されることはありません。
「やりがい」とは現場監督を始めとする建設従事者を奴隷にするための鎖であり、あなたは辛い仕事をするために生きているわけではないのです。
辞めてもなんとかなる
仕事を辞めると収入の面で不安になると思いますが、現場監督を辞めても死ぬことはありません。
逆に現場監督を続けるほうが病気やケガのリスクが高く、時間を奪われ人生を台無しにする可能性があります。
日本はセーフティネットが機能している、辞めてもなんとかなります。
あなたが辞めても会社は困らない
「自分が辞めたら会社に迷惑がかかる」
こんなふうに考える人も多いですよね。
しかし実際は、明日あなたが会社を辞めても誰かが引き継ぎ、現場は回っていきます。
後任者は少ししんどいかもしれませんが、会社は空いているコマを充てがえばいいだけで困ることはないのです。
だから、あなたが辛くて辞めたいのなら、会社の心配はしなくても大丈夫。
あなたの人生はあなたしか生きられない
あなたの人生は、あなたしか生きられない。
あなたが辛く苦しい思いまでして会社に尽くしても、会社はあなたの人生の責任を取ってはくれません。
だからあなたは、会社のために自分を犠牲にしてまで現場監督を続ける必要はないのです。
あなたは、あなたの人生を楽しくするために生きればいい。
それが私たちにとって、一番後悔のない生き方だと思います。
我慢し続けて後で後悔をしても、失った時間は戻ってきません。
あなたが一歩踏み出すことで、あなたは幸せな時間を生きることができるようになります。
道はいくらでもある
辞めた後のことが心配ですよね。
「次の就職先が決まってないのに辞められない」
「なにをしていいのか分からない」
前にも書きましたが、日本にはセーフティネットが機能しています。
辞めてもしばらくはなんとかなる、辞めた後のことなんかゆっくり考えればいい。
道はいくらでもあります。
現場監督で身につけたスキルは相当高いものです。
参考記事:「経験を活かせる異業種7選」土木系施工管理からの現実的な転職
新しいことに挑戦してもきっとうまく。
さあ!行動しよう!
「このまま現場監督を続けて命を削りますか?」
行動することに不安や心配はつきものです。ですが、行動の先にしか明るい未来はないのです。
- 朝起きて仕事に行くのが憂鬱
- 今すぐにでも会社を辞めたい
- こんな人生ならもう・・・
ここまで追い詰められているあなたは、今すぐ逃げるべきだと思います。
辛い思いをしながら、自分を犠牲にしてまで続ける必要はありません。
あなたは、あなたの明るい人生を生きればいい。
辞める勇気が出ない、上司に言いづらい方は、退職代行サービスを頼ることも一つの方法です。
面倒な退職の手続きを、弁護士があなたに代わって行ってくれます。
あなたに会社から連絡が行くことはなく、未払い賃金や、退職金の請求、残りの有給休暇の処理など、すべてを行ってくれます。
「会社からの目が気になる」という方もおられるでしょう。
しかし今後、あなたの人生に会社の人間が関わることはありません。
下に退職代行サービスの記事のリンクを貼っておきます。
退職代行サービスでは、電話やラインで無料相談もできるので、手遅れになる前にご相談を。
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さあ一緒に、次のステージへ行きませんか。