「経験を活かせる異業種7選」土木系施工管理からの現実的な転職

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この記事で解決するお悩み
  • 現場監督はもうイヤ!でも別の仕事も不安・・・
  • どうせなら経験を活かせる仕事がいいんだけど
  • 施工管理から転職しやすい仕事が知りたい!
こう

こんな悩みを解決する記事を書きました。ぼくも元現場監督。実際の転職体験から解説していきます。

いちばん転職がしやすいのは同業種なのですが、現場監督から転職したいと思う方のほとんどは「異業種」を希望しますよね。

ですが「他にいってうまくやれるだろうか」と不安に思うのも確かなはずです。

そこで今回この記事では、土木系施工管理の経験を活かせるおすすめ異業種7選を解説します。

異業種と言いながらも経験を活かせる職種なので、まったく新しい世界に飛び込むより安心して仕事ができます。

また、転職までに身に付けておきたいスキルや必要な資格なども合わせて解説していきます。

ぜひ、転職活動にお役立てください。

目次

現場監督は異業種への転職に有利

現場監督のスキルは転職に有利です。

転職のアピールポイントになる現場監督のスキル
  • ワード、エクセルなどPCの基本スキル
  • 地図、図面を読む力、描く力
  • 文章作成、行政手続き、折衝能力
  • コミュニケーション能力
  • リーダーシップ
  • 指導力
  • 計画から実行までを実行する力
  • 時間管理、進捗管理,予算管理などなど

施工管理で身に付けたスキルは経営者なみに高く(そこらへんの小さな会社の社長より圧倒的に上)、あらゆる視点から物事を捉えることができるので、どこにいっても役に立つものばかり。

これから解説する仕事は、異業種でありながらも施工管理と深い関わりがあります。

ですから、現場監督の能力の高さは十分に理解してもらえているはず。施工管理で身に付けたスキルを当たり前だと思わず、アピールポイントとして活用することが大切です。

こう

大丈夫!自信を持って積極的に転職活動をしていきましょう!

ただ、建設業全般は、言葉遣いや所作などのビジネスマナーは少し弱いところ。

面接時に見られるところでもあるので、転職活動と並行して最低限のビジネスマナーは身に付けておきたいものです。

土木系施工管理の経験を活かせる転職先7選

ここで紹介する異業種は「施工管理の実務経験〇年以上必要」だったり、実務経験が採用に有利になるものばかりです。

こう

経験があるからこそできる仕事です。

それでは、土木系施工管理の経験を活かせるおすすめ異業種7選を解説していきます。

施工管理経験が有利にはたらくおすすめ転職先7選
  • 都道府県、市町村の土木技師
  • 発注者支援業務(建設コンサルタント)
  • 各都道府県の建設技術センター
  • 設計コンサルタント
  • 職業訓練指導員
  • 防災コンサルタント
  • 経営コンサルタント

都道府県、市町村の土木技師

県土木、町役場の土木技師は、いわゆる技術系公務員(土木職)です。

安定した給料、確実な昇給、高いボーナスが魅力で人気の高い転職先のひとつ。

公共工事を担当したことのある方なら土木技師の仕事内容はおおむね理解できているので、比較的楽に馴染めると思います。

土木技師の特徴
  • 公務員
  • 平均年収600万円前後(※1)
  • 福利厚生が充実
  • 残業、休日出勤は少なめ(※2)
  1. 年収は各都道府県、市町村、年齢などによって異なります。
  2. 配属される部署によっては残業が多い場合もあります。また、災害などの緊急時は待機などもあります。

関連記事:「土木系現場監督から公務員への道」転職方法やメリット・デメリットを徹底解説

ただ、中途採用の土木技師の募集はいつどのタイミングで出てくるのか分からないので、ハローワークの求人情報や各自治体のホームページを細かくチェックしておきましょう!

また、自治体によって募集要件や採用試験の方法が違ったり、地方公務員試験に合格しておく必要があったりするので、前回の募集要件をあらかじめチェックしておくことが大切です。

こう

募集がかかっても「要件に合わない!」ことが多々あるので、ちょっと難易度は高めです。

土木技師に必要な資格はありません。

ですが、いくら経験年数があっても知識、技能の証明は難しいので、「一級土木施工管理技士」は最低でも取得しておきたい資格です。

まだ1級土木を持っておられない方は、下の記事を要チェック!

参考記事:「独学で1級土木試験合格」その勉強方法あってますか?合格するためのテクニック

狙うなら市町村の土木技師

狙うならお住まいの市町村の土木技師がおすすめ。

都道府県と比べて年収は低くなりますが、募集要件や採用試験がゆるめ。仕事内容もゆるいので伸び伸びとできます。

発注者支援業務(建設コンサルタント)

発注者支援業務は、民間の建設コンサルタントに所属し、国や都道府県など発注者側のサポートをする仕事です。

収入や休日などの待遇は公務員とほぼ同水準。

仕事の正確性やコンプライアンス遵守は強く求められますが、発注者側の問題、受注者側の問題に責任を取らされることがないので、「やることさえやっていれば」安気な仕事と言えるでしょう。

また、自然災害や現場の事故などがあっても発注者支援業務の範囲外なので、緊急出動や待機命令などがないのも魅力のひとつです。

発注者支援業務の特徴
  • 収入・待遇などは公務員と同水準
  • 平均年収600万円前後(※1)
  • 残業、休日出勤は基本なし(※2)
  1. 年収は所属する会社や団体によって異なります。
  2. 年度末などの繁忙期は残業が増えることがあります。

一級土木施工管理技士を持ち実務経験が10年以上あれば面接のみで採用されることも。比較的転職しやすく公務員なみの待遇なので、今回ご紹介する転職先の中でいちばん人気がある仕事です。

ただ、ハローワークの求人に掲載されることはほとんどなく、民間の転職求人サイトや転職エージェントを細かくチェックするなど、積極的に採用情報を取りにいく姿勢が大切です。

地元業者とのつながりが深い

地方に行けば行くほど発注者支援業務の方は同じ顔触れになり、地元業者とのつながりは深くなります。

なので、現場監督時代に印象が悪ければ採用されないこともあり得ます。

こう

逆に言えば、現場監督時代からいい顔をしておけば、引き抜きの話がくるかも!

各都道府県の建設技術センター

建設技術センターは、コンクリートの破壊試験や土質試験など建設材料の品質を確かめたり、監理技術者講習やCPDSユニット取得のためのセミナーなど、地方公共団体の公共事業の業務代行や支援などを行う公的機関です。

正規職員の求人数は少ないものの、採用されれば超絶ホワイトな環境で仕事ができます。

建設技術センターの特徴
  • 収入・待遇などは公務員と同水準
  • 残業、休日出勤は基本なし
  • 採用試験は難関

建設技術センターは超絶ホワイトなだけに競争率が高く、書類選考から筆記試験、そして面接まで、採用試験が難しいと有名です。

さらに土木技術職の場合なら一級土木施工管理技士は必須。

こう

採用されたら儲けもん!

勉強好きならいいかも

何回も言いますが、建設技術センターの採用試験の難易度はMAXです。

土木に関する専門知識(数学・物理、応用力学、水理学、土質. 工学、測量、土木計画などなど)や口述試験をクリアする必要があるので、相当な勉強が必要です。

設計コンサルタント

現場監督として図面や地図を読み取る能力に加え測量やCAD製図の技術が活かし、設計の分野に転職するのもおすすめです。

設計コンサルタントの業務は多彩。

たとえば

  • 土地家屋、交通量などの事前調査
  • 土質、水質、大気などの環境分析
  • 現地の測量調査
  • インフラ整備の計画立案から詳細設計
  • 施工後の点検管理などなど

この中から自分の得意とする業務を選んで転職することができれば、思う存分に力を発揮できるでしょう。

設計コンサルタントの特徴
  • 平均年収は600万円前後(※1)
  • 残業は多めかも(※2)
  • 休日出勤は基本なし
  • 資格がものを言う
  1. 年収は所属する会社や配属先によって異なります。
  2. 年度末などの繁忙期は残業が増えることがあります。

現場を知っている現場監督だからこそ、施工者の視点から業務をこなすことができるので重宝されます。

ただ、設計業界は「資格」が重視される世界。

いいポジションに就こうかと思えば、転職までに資格取得が必須です。

資格がものを言う

土木界最強の資格と言えば「技術士」

建設関係のコンサルトには技術士を持った人材が必要不可欠。なので、技術士を持ってさえいれば、どこのコンサルタントでも引く手あまたです。

職業訓練指導員

なかなかレアなのが、この「職業訓練指導員」です。

職業訓練指導員は、公共職業訓練施設や民間の認定職業訓練施設で求職者や学卒者を対象に、職業のための技能や知識を指導したり、キャリア形成に関する相談支援などが仕事です。

こう

要は、専門の先生ですね。

建設業には関わりたくない!でも経験は活かしたい!そんな方におすすめです。

職業訓練指導員の特徴
  • 地方公務員
  • 平均年収は450万円前後(※1)
  • 残業休日出勤は基本なし(※2)
  • 会計年度任用職員の応募が多い(※3)
  1. 年収は正規か非正規かによって異なります。正規の場合はもう少し高くなります。
  2. 正規職員は残業が増えることがあります。
  3. 職業訓練指導員は、ほぼ会計年度任用職員。

職業訓練指導員は、公務員でありながら会計年度任用職員(非正規雇用)の応募が多いのが実情です。

とは言え、時給は高く、ボーナスも2ヶ月程度支給されるので、勤務時間が短い割においしい仕事だと言えます。

ただ、職業訓練指導員になるためには「免許」が必要です。

免許を取得するルートはいくつかありますが、細かな要件があるので誰でもなれるわけではないことを頭に入れておきましょう。

参考:テクノインストラクター(職業訓練指導員)になるには「厚生労働省」

また、免許を取得できても求人がなければ職業訓練指導員になることはできません。

出典:厚生労働省
求人はなかなかない

「職業訓練指導員もいいかも」と思われた方もおられると思います。

しかしながら、職業訓練指導員の応募はほとんどありませんし、奇跡的に募集があったとしても免許がなければなることはできません。

なので、本気で目指すなら免許だけを先に取得しておき、こまめに求人を確認しましょう!

防災コンサルタント

多発する自然災害を未然に防いだり、被害を最小限に抑える対策などを指導、教育するのが「防災コンサルタント」です。

防災に関する仕事は徐々に注目を浴びていています。

建設業と防災は密接な関わりがあるので、施工管理で身に付けた知識や経験は大いに役に立つことでしょう。

防災コンサルタントの特徴
  • 年々需要が伸びている業種
  • 年収は300万円~1,000万円
  • 残業休日出勤は基本なし
  • 災害時等は出張などがあるかも

防災の分野の仕事は比較的新しく、手探りの状態。

なので、どこの企業に所属するかで年収は大きく変わってきます。

ただ、これから需要が伸びてくる分野であることは間違いないので、人気の業種になる前に転職しておけば、先行者優位でそれなりの年収と地位が期待できます。

防災系でいちばん有名な資格「防災士」

現在、防災系の資格でいちばん有名なのが「防災士」

民間資格であるものの、これから防災系の軸となる資格であることは間違いないでしょう。今なら比較的簡単に取れるし、都道府県、市町村の補助金などが活用できる場合もあるので、早めに取得しておくことをおすすめします。

こう

ぼくも補助金を活用して0円で所得しました。まともに取ろうと思えば、6万円以上かかります。

経営コンサルタント

勤めている会社の「もっとこうだったらいいのに」と悪いところって目につきますよね。そう言った会社の改善点について助言するのが経営コンサルタントです。

現場監督をしていればムダな書類の多さだったりムダな会議だったり、納得のいかない人事だったりに気が付きます。そんな現状で働く現場監督のために、企業を変えていけるのは経営コンサルタントならではの魅力です。

経営コンサルタントも得意とする分野があるので、建設業に特化した経営コンサルタントの職につければ、現場監督の経験、知識が発揮できることでしょう。

経営コンサルタントの特徴
  • 平均年収は500万円前後
  • 残業休日出勤は基本なし
  • 仕事を覚えていけば起業も可能

経営コンサルタントになるためには資格は必要ありません。

ですが、経営に関する知識が必要になってくるので、「中小企業診断士」の資格合格を目指しながら勉強していけば効率がいいと思います。

中小企業診断士は、日本で唯一の経営に関する国家資格。

経営コンサルタントだけではなく、公的機関や金融機関などへのキャリアチェンジにも有利になる資格です。

中小企業診断士で年収は2倍

資格なしの経営コンサルタントだと年収は約500万。

しかし、中小企業診断士の資格を持っているだけで、平均年収は2倍の1,000万円に跳ね上がります。

こう

やっぱり肩書は大事なんですね。

異業種の転職を成功させる3ステップ

今回は施工管理の経験を活かせる異業種を7つ解説しましたが、同業種に転職するのとは違い、さまざまな要件だったり必要な資格だったりが必要になってきます。

ここでは、ぼくが実際に転職してみて大切だなっと感じた3ステップをご紹介します。

異業種転職を成功させる3ステップ
  1. なにをしたくないかを考える
  2. 自分に合った仕事を知る
  3. 要件に合うように準備

いちばん最初に考えることは「なにをしたくないか」

施工管理から異業種を目指すのは「あなたなりの理由」があるはずです。

たとえば

  • 自分の時間が確保できない
  • 重たい責任に潰されそう
  • クレームにビクビクするのはいやだ
  • もっと人に喜んでもらえる仕事がしたい
  • 家にいても頭から現場のことが離れない
  • 暑い、寒いが苦手
  • もっと穏やかな仕事がしたい

とにかく施工管理から離れたいと思っている方は意外と多くいます。でも、自分がつぎにどんな仕事がしたいのかなんて分かりませんよね。

こう

転職でいちばん始めに考えることは「なにをしたくないか」です。

「やりたくないリスト」を作ってみるのもひとつの方法。

消去法で考えていけば、おのずと自分が求める転職の条件が見えてきます。

早い段階から情報収集をする

もうちょっと施工管理で頑張ってみるかなと思っていても、「もう辞めたい!」と思う瞬間は突然やってきます。

こう

向かない仕事はどこまでいっても向かない。

そして、いざ転職を考えはじめたとき、焦りばかりでうまく動けません。

さきほどの「なにをしたくないか」もそうなんですけど、早い段階から自分が求める転職の条件だったり、自己分析をして「自分の適性」を知っておくことが大切。

この仕事がしたい!自分にはこの仕事が向いている!と分かっている人はそうそういません。だけど、自分の適性に合う仕事を見つけることはとても重要なのです。

適職がわかると転職は楽になる

自分の適性に合う仕事、すなわち『適職』さえわかっていれば的をしぼることができるので、転職に関する情報収集がしやすくなります。

ただ、自分の適職なんてわかりませんよね。しかも、世の中にどんな仕事があるのかもわかりませんよね。

そんなときはミイダスの可能性診断がおすすめです。

会員登録は必要ですが無料で使えます。

質問に答えるだけで、あなたの行動特性やストレス耐性を分析。そこからあなたにとって適性の高い仕事を導き出してくれます。

市場価値診断なら、ミイダス!
こう

意外な仕事に出会えます。

要件に合うように準備をする

自分の適職が分かればあとはカンタン!

転職サイト、転職エージェントから求人を見つけて、応募要件を満たすように準備をしていきましょう!

民間の求人サイトを使いましょう

公共のハローワークでも求人を探すことはできますが、在職中の応募はできません。

しかも、ハローワークにある求人は、企業がハローワークからの依頼を受けて掲載している場合があったり、年収が低く設定されていたりと、求人の質が悪い傾向にあります。

民間の求人サイトでは、優秀な人材の争奪戦が繰り広げられているので、条件設定が良い傾向にあります。また、自分好みの条件を細かく設定しておけば企業を紹介メールが届いたり、企業からオファーがきたりと、効率的に転職先を見つけることができます。

応募要件で多いのは

  • 資格
  • 経験年数

経験年数の場合、3年以上、5年以上が多いです。施工管理として現場のトップで活躍していた方ならまずは問題ないはずです。

こう

ネックになるのは「資格」のところ。

資格や免許の試験は年に一回の場合が多く、勉強する時間も必要になってきます。就きたい仕事の応募があっても、資格・免許の取得が間に合わなかったら残念です。

なので、どの職に就きたいかを決めたら、どの資格・免許が必要かをリサーチして応募までに取得しておくことが大切です。

【まとめ】施工管理の強みを活かして転職を成功させよう!

「いまさら違う仕事なんてできない」多くの人はこう思うかもしれません。

しかし、これからはセカンドキャリアを真剣に考えていく時代です。

施工管理の知識や技能は大変すばらしいものですが、いつまでも責任の重圧と自分の時間の搾取をうけながら続けていくことは困難だと思います。

とくに、一度でも「自分にこの仕事は向かないかも」と思ったことのある方は、定年まで苦しい人生を歩むことになりかねません。

行動するなら早いほうがいい。

ぼくはこの思いから退職を決意しました。ですが、つぎの転職のことなどまったく考えもせず辞めたものですから、少し大変な思いもしました。

こう

今は、年収は減ったけど、異業種への転職に成功し、あの頃のストレスだらけの生活がウソのようです。

異業種への転職を希望するなら、情報収集と準備は欠かせません。

適職診断や転職サービス、資格の勉強もオンラインでできる時代です。うまく活用してセカンドキャリアを成功させてくださいね!

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