【退職も工程が大切】現場監督を辞めるベストなタイミングはいつ?円満退職に向けて

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この記事で解決するお悩み
  • 現場監督を辞めるベストなタイミングって?
  • 忙しくて辞めるタイミングが掴めない
  • 退職に向けてどう準備したらいいの?
こう

こんな悩みを解決できる記事を書きました。
実際に土木の現場監督を辞めたぼくが解説していきます。

現場監督を辞めるベストなタイミングは

ズバリ!現場が完成して残務処理も終えて有給休暇をすべて消化したとき

  • 「えっ?でも、残務処理まで終わったころになると次の現場が決まってて辞めづらいんだけど・・・」
  • 「退職前に有給休暇を消化するなんて気が引けるよ」

と思われた方もいらっしゃるでしょう。

そうなんです。人手不足の昨今、手が空いた現場監督には次々に仕事が振られてきますよね。それに、退職前の有給休暇なんて罪悪感でしかないと感じます。

こう

だから、退職も現場と同じで段取りが大切なんです。

この記事では、ぼくの退職体験を踏まえ『飛ぶ現場監督跡を濁さない辞め方』を手順を追って徹底解説していきます。

この記事を読めば、スムーズかつキレイに現場監督を辞めることができます。

ぼくは土木の公共工事を担当していましたので、建築の施工管理や設備の施工管理とは少し違うところもあるかもしれませんが、基本的な考え方は同じだと思うのでぜひ参考にしてみてください。

目次

現場監督は損しないタイミングで賢く辞める

退職のタイミングを間違えると損をする
退職のタイミングを間違えると損をする

他のサイトを見ると、現場監督を辞めるベストなタイミングは「受け持っている現場が終わった時」と書いてあります。

確かに常識的には「現場の終わった直後がベスト」だと思いますよね。

こう

しかし、焦って現場が終わった直後を退職日に設定すると損します。

なぜなら、残った有給休暇を取得できずに辞めることになるからです。

有給休暇も労働者の権利です。

有給休暇を消化するメリット
  • 給料をもらいながらゆっくり休んだり
  • 転職に向けて準備をしたり

と、余裕をもって活動することができます。

とくに急いで退職しなければならない理由でもない限り、残務処理も余裕を持ち、有給休暇も完全消化できるようにすることが大切です。

なので、現場監督を辞めるタイミングは『現場が完了して残務処理も終えて、有給休暇をすべて消化したとき』なんです。

記事の後半で、もっと得する「裏技」をご紹介します。

人生が動き出す「退職の計画工程表」

退職の工程表
退職工程表は工事の完成から考える
こう

現場監督は工程のプロ。

退職の段取りもしっかりと計画を立てて工程通りに進めていきましょう。

基本的には工事の完成検査日を基準に、起算・逆算で退職工程を組んでいきます。

現場監督の退職の手順
  1. 工事の完成日(完成検査日)を知る
  2. 退職の検討を始める時期
  3. 退職日を設定する
  4. 退職の意思を伝える時期
  5. 退職届を出すタイミング
  6. 退職までの過ごし方
  7. 退職した後にすること

それでは具体的な退職工程の組み方を詳しく解説していきます。

工事の完成日(完成検査日)はいつ?

普段、工事の工程管理をしている方なら工事の完成日や完成検査日がいつになるか見当がつくと思いますが、おさらいしておきましょう。

土木工事の場合、どんな工事でも「工期」が設定されています。

たとえば「自 令和3年11月1日 から 至 令和4年7月20日 まで」という工事期間。

注目すべきは工期終わりの「至 〇年〇月〇日」

工事が予定通り進んでいる、追加工事などがない場合は、ちゃんと工事が決められた期日「至 〇年〇月〇日」に終わると思ってよいでしょう。

国土交通省発注の工事では工期内の完成検査、都道府県や市町村発注の工事では工事完成日から約10日以内に完成検査が実施されて工事物を引き渡すことになります。

退職工程の場合は残務処理期間で余裕を見ればいいので、工事終わりの「至 〇年〇月〇日」を完成日(工事検査日)として設定しておけば問題ありません。

ただ、工事が大幅に遅れているときや、大きな追加工事がある場合は、残務処理期間が圧迫されたり、有給休暇が満足に取得できない可能性もでてきますので、延長となる日数を考慮しておく必要があります。

こう

ちなみに、工事が早く終わることはないと考えても大丈夫です。

退職の検討を始める時期は「工事完成の3ヶ月前」

退職は思い立ったが吉日
思い立ったが吉日だけど・・・

具体的に退職の検討を始める時期は「工事完成の3ヶ月前」が妥当なところ。

なぜなら、検討する時期が早過ぎたら退職のモチベーションが下がって「このままでいいかな」と妥協してしまったり、逆に検討時期が遅いとバタバタになって「もっとこうしておけば良かったな」と思い通りの退職ができないからです。

もちろん、精神的、体力的に「もう無理!」と感じている場合は、工事の途中の退職もありです。

「迷惑をかけるんじゃないか」とか「会社や上司に申し訳ない」とか、あなたが罪悪感を覚える必要はありません。

「上司に退職を言い出せない」「でも精神的にもう限界」という方には、退職代行がおすすめです。

参考記事:「現場監督なんてもう辞めたい」退職代行で罪悪感のドロ沼から抜け出す選択

こう

あなたが退職することで現場が回らなくなるのは、会社の体制の不備であって、あなたの課題ではありませんから。

たぶん日ごろから

  • 現場監督ってしんどいな
  • もっと楽な会社に行きたいな
  • ほかに何かいい仕事ないかな

なんて思っていますよね。

だけど、思っているだけでは何も変わりません。

工事完成の3ヶ月前になったら「現場監督を辞める!」と強い意思を持ち、円満退職に向けて具体的な工程を組むことが大切です。

あと、退職届を提出するまでは、いくら仲の良い同僚にも退職することは黙っておいた方が無難です。

新しい門出を祝う「退職日」の設定方法

退職日は月末日
退職日は月末日がベスト

退職日を設定する方法は

  • 残務処理日数
  • 有給休暇の残日数

この2つの日数と工事完成日を基に考えます。

そして、退職日は日数や月の計算が簡単になる『月末日』がベストです。

退職日の設定

退職日「月末日」≒工事完成日+残務処理日数+有給休暇の残日数

残務処理日数は現場の完成日(完成検査日)から概ね1~1.5ヶ月程度を見込んでおけばOKです。

有給休暇は残りの日数を把握しておきましょう。

また、途中で有給休暇が必要になったときのために、5日間程度は残日数から引いておきます。

たとえば

有給休暇が35日残っているなら、5日を予備、30日を有給休暇消化分にしておきます。

退職日は月末日、残務処理日数は1~1.5ヶ月、有給休暇残日数30日とすると、下の退職カレンダーのようになります。

退職カレンダー
退職カレンダー
こう

退職日も出勤日なので、有給休暇を取得するようにしましょう。

有給休暇の残日数が10日以下なら8月31日を退職日にしてもOKですし、9月30日のままで残務処理日数を調整してもOKです。

こう

残務処理日数に余裕をもっておけば、荷物やデータの整理、引継ぎが楽にできます。

現場のナンバー2やナンバー3の立場で「とくに残務処理がないよ」という方は、残務処理日数を減らして8月31日を退職日にしてもOKです。

予備で取っておいた有給休暇5日分が残っている場合は、もったいないのでどこかいいタイミングで取得しておきましょう。

いちばん勇気がいる「退職する意思を伝える時期」

円満退職を狙う場合、いきなり退職届を提出するわけにはいきません。

前もって退職する意思を伝えておく必要があります。

退職願・退職届・辞表の違い

退職願、退職届、辞表には明確な違いがあります。

使い方を間違えないように整理しておきましょう。

【退職願】

退職願は、退職の意思を伝える書面で、口頭で伝えるよりも意思が固いことを示せます。ただ「〇年○月〇日付を以って退職したい」と日付が入ってしまうので十分注意が必要です。

退職届】

退職届は、退職日が確定した時に提出する書面です。会社側が受け取りを拒否することはできません。

【辞表】

社長や取締役、公務員が辞めるときに提出する書面です。なので、雇われサラリーマンに辞表は関係ありません。

退職の意思を伝えるいちばんベストなタイミングは、工事完成の1~1.5ヶ月前。

工事完成の1~1.5ヶ月前なら、まだ次の現場の予定が入っていないと思います。

退職の意思を伝える相手は、直属の上司(部長などの管理職)に口頭で伝えれば間違いないです。

退職願を提出しても構いませんが、希望退職日を書かなくてはいけないので、慎重に計画を立ててください。

伝え方の方法は、直属の上司に電話で「会ってお話したいことがあるのですが、ご都合のよい時間を教えてください」とアポを取り、直接会って「今の現場が終わったら会社を辞めます」と伝えます。

「退職を考えている」「退職を検討している」「退職の相談ですが・・・」など、退職の意思がハッキリしていないような言葉を使うと引き留めに合い、退職交渉が長引く恐れがあります。

なので、退職の意思は「辞めます!」と覚悟をもって強く伝えるようにします。

たぶんと言うか、ぜったいに理由を聞かれますので、引き止められにくい理由を考えておいてください。

引き止められにくい理由(例)
  • 体調が悪いなどやむを得ない理由
  • 実家の稼業を継ぐため
  • 違う業界にチャレンジしたい
  • 起業や独立をしたい

本当の理由はいろいろあるかと思います。

円満退職を狙うなら、会社や上司同僚への不満を口にするのはやめましょう。あくまで「自己都合」に徹することが大切です。

ですが、本当の理由がパワハラやセクハラだったり、仕事のせいで病気などになった場合には遠慮しないで本当の理由を伝えるようにしましょう。

ここで遠慮してしまうと失業手当をもらう段階で損することになります。

ここまでくればもう安心「退職届」を出すタイミング

退職カレンダー
退職カレンダー
こう

完成検査も終わったし、退職の意向も伝えたし、あとは退職届を出せばOKですね。

民法 第627条 第1項<解雇・退職について>

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。

引用:厚生労働省 労働政策審議会 参照条文等

民法上は14日前に退職届を提出すればよいですが、会社の就業規則にも「〇ヶ月前までに退職届を提出すること」と記載があるはずですので、確認しておきましょう。

通常は1ヶ月前までにだと思いますが、有給休暇期間中にわざわざ退職届を持っていくのもめんどくさいので、2ヶ月前、3ヶ月前に提出しても構いません。

こう

ぼくは4か月前に提出しました。

退職届の書き方は「マイナビ転職」に詳しく書かれています。自己都合・会社都合の書き方、書式のテンプレートもありますので、参考にしてください。

ちなみに、会社側が退職を認めてくれなくても、退職届を提出してから14日間経てば自動的に退職となります。ただ、この場合、会社が退職届の受け取りを拒否したり、離職票など退職後の手続きに必要な書類を出してくれないなど、トラブルに発展する場合があります。

なので、会社側が退職を認めてくれない場合は、弁護士か労働組合が運営する「退職代行サービス」を使ったほうが無難です。

参考記事:「現場監督なんてもう辞めたい」退職代行で罪悪感のドロ沼から抜け出す選択

退職届を提出する相手についても就業規則に書いてあります。

たぶん、直属の上司(管理職)か人事担当者、社長と言ったところでしょう。

ぼくの勤めていた会社は直属の上司と書いてありましたが、上司に相談したら社長に直接渡してくれと言われました。なので、直属の上司に聞いてみるのがいいかもしれません。

もし、直属の上司とそりが合わない、顔も見たくないと言うなら、さらにその上の上司(役員とか)に相談すればOKだと思います。

こんなチャンスは滅多にない「退職までの過ごし方」

退職日までの過ごし方
バタバタしないためにも前倒しで準備をしておく

現場監督をしていると休みの日も仕事のことが頭から離れなかったりで、ゆっくりできる時間ってなかなかなかったですよね。

退職ってお金のことや次の職のことでいろいろ不安もあるかと思います。

ですが、数か月もゆっくり過ごせる期間なんてそうそうあるもんじゃないです。

だからやることをちゃっちゃと済ませて、ゆっくりリフレッシュしたいものです。

ここでは退職を決意してから退職日を迎えるまでの貴重な時間をどう過ごしていけば良いかを解説していきます。

  • 退職の意思を伝えてから工事完成までの期間
  • 工事完成から有給休暇に入るまでの期間
  • 有給休暇消化期間

この3つの期間に分けて解説します。

退職の意思を伝えてから工事完成までの間にすること

退職の意思を伝えてから工事完成までは「ふだんどおり」だと考えがちですが、この期間にできることを進めておけば後に余裕ができてだんだん楽になってきます。

仕事上、具体的にしておくことは

  • 会社の備品と私物の仕分けや整理
  • 不要物の返却・処分
  • パソコンやスマホのデータ整理

「なんだ、こんなことか」と感じたかもしれません。

ですが、文房具ひとつをとってみても整理するのはなかなか大変。ぼくも実際に文房具や工具の整理をしましたが、自分で持っておくべきか、誰かに譲るか、会社に返却するか、それとも処分するか、と悩みどころ満載です。

身の回りが整理されてくると気持ちもだんだん楽になってきます。

なので、工事も大詰めで大変だと思いますが、この時期に準備を進めておくことがとても大切です。

あと、忘れてはいけないのが「転職の準備と情報収集」です。

「まだ時間があるから大丈夫」と安易に考えているとあっという間に有給休暇期間に入ってしまうので、すぐに転職するしないは別として、転職エージェントに登録して求人などの情報を集めておくことが大切です。

次の仕事を何にするか具体的に考えていない場合でも、転職エージェントに登録しておけば「こんな仕事もあるんだ!」「なんか面白そう!」とやりたい仕事を見つける手助けになってくれます。

転職エージェントは無料で登録できたり、適職診断を受けられるものもあります。下におすすめの転職エージェントのリンクを貼っておきますので、ぜひ活用してみてください。

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多彩な選択肢をもっておけば、退職後の「ちゃんと仕事が見つかるだろうか」の不安を和らげることができます。

工事完成から有給休暇に入るまでにすること

工事も終わり一段落。

検査報告の作成や原価管理の閉め切り作業を進めていくと同時に、引き続き備品やデータの整理を行っていきます。

有給休暇に入るまでに現場のデータの保管、会社の備品は返却してください。(制服やヘルメットなどはキレイに洗って後日郵送でもOKです)

ただ、健康保険証と会社の携帯電話だけは退職日まで持っておくようにします。

健康保険証は有給休暇期間中に病院に行く際に必要ですし、会社の携帯電話はあなたの退職をしらない人から電話がかかってくるかもしれないからです。

退職届を出したら、社内や関係する業者さんに退職のあいさつをします。

あいさつと言っても今のご時世ですから、社内にはメールの一斉送信、社外の人には個別にメールや電話でも構いません。

とくに仲の良かった人たちとは、後日ゆっくり時間をとって個別にあいさつに行ってもいいでしょう。

この比較的暇な期間に、退職手続きの確認をしておきます。

退職後にすぐ転職が決まっている場合は、次に就職する会社がほぼすべての手続きをしてくれますが、退職後しばらく仕事をしない場合には何かと自分で手続きをしなくてはなりません。

次の章でくわしく解説しますが、退職後の主な手続きは

  • 健康保険の切り替え
  • 年金の切り替え
  • 退職金の請求
  • 失業手当の申請
  • 確定申告

これらの手続きの予習をしておかないと、退職後にめちゃくちゃ慌てることになります。

インターネットから申請書式をダウンロードする必要もあります。自宅にパソコンがない場合は、会社のパソコンが使えるうちに「こっそり」と下調べをして、必要な書類のダウンロード、印刷をしておきましょう。

こう

ぼくは自宅にプリンターがなかったので、たびたびコンビニに走っていました。念入りに調べて、書式の印刷や必要書類のコピーを取っておけば楽かと思います。

退職届を出した頃から本格的な転職活動に入っても大丈夫だと思います。

さきほどご紹介した転職サイトの求人情報などに目を通したり、実際に応募してみるのもいいかもしれません。

社内、社外に退職のあいさつをすれば徐々に「○○さん、退職するってよ」と周囲に話が広がっていきます。

そうすると、他の建設会社や知り合いから「うちに来ないか?」と話が来ることもあります。行く気がなくてもすぐに断らずに、保険を掛けておく意味で保留にしておくことをおすすめします。

断るのはいつでも断れますので。

そして、この時期に忘れてはいけないのが「有給休暇消化期間」の楽しい楽しい計画です。

せっかくの給料を貰いながらの長い休み。無計画で突入したらなんだかんだであっという間に過ぎ去っていきます。

普段できない旅行やキャンプ、新しい趣味を始めるにはもってこいの期間です。

収入の柱を増やすために「副業」にチャレンジするのもいいかもです。

こう

ぼくは初めての家族旅行、お庭キャンプ、釣り三昧、副業にもチャレンジしました。盛りだくさんの有給休暇でした。

現場監督の副業に関する記事も書いていますので、参考までにご覧ください。

参考記事:現場監督も副業で自由を手に入れる「大変だけど努力しだいで働き方をシフトする」

退職や転職のことで頭がいっぱいかもしれません。ですが、人生は楽しむためにあります。

この滅多にないチャンスを活かして、思いっきり楽しむことが大切です。

いよいよお楽しみの「有給休暇消化期間」

今まで忙しくしてきた現場監督。

この有給休暇消化期間にゆっくりリフレッシュしてもバチはあたりません。

とくにこの期間にすることはありません。これまでろくにできなかった家族サービスや自分へのご褒美のために有効活用していきましょう。

ただ、長い休みなので生活が不規則になりがちです。体調を崩さないためにも、メリハリのある生活を心がけることが大切です。

退職日を迎えたら、持っていた健康保険証と会社の携帯電話などの備品を忘れずに郵送などで返却してください。

退職は新しい人生の始まり「退職したあとにすること」

新しい人生の始まり

退職日を迎えたら次のステージの始まりです。

開放感たっぷりですが、最初に手続きを済ませていきましょう。

残務処理期間に申請書式をダウンロードや印刷、保険証や運転免許証のコピーをとっておいて、退職日までにある程度準備しておけばスムーズに手続きができます。

あと、マイナンバーカードは作っておいた方が便利です。

退職後の主な手続きは

  1. 健康保険の切り替え
  2. 年金の切り替え
  3. 退職金の請求
  4. 失業手当の申請
  5. 確定申告(年末調整)

ぼくは専門ではないので詳しいことはあまり書けませんが、ざっくり解説していきます。

退職後に前の会社からもらう書類

退職すると勤めていた会社から次の書類がもらえます。

  • 健康保険資格喪失証明書
  • 年金手帳(会社に預けていた場合)
  • 退職金共済手帳(建退協や中退共などの場合)
  • 雇用保険被保険者証
  • 雇用保険被保険者離職票
  • 源泉徴収票

これらの書類は保険、年金、退職金、税金の手続きに必要な大切な書類ですので、漏れのないように確認してください。

すぐに再就職する場合は

退職後、すぐに次の就職先で働く場合には、次に就職する会社が手続きを行ってくれます。なので、前に勤めていた会社からもらった書類は新しく勤める会社にそのまま提出すればOKです。

しばらく再就職しない場合や起業独立の場合は自分で手続きをしていきましょう。

健康保険の切り替え

当然ですが、退職日の次の日からは前の会社の健康保険証は使えません。

なので、自分で健康保険に加入する必要があります。

現場監督(会社員)が加入できる健康保険は次の2種類。

(※クリックすると各公式ホームページにジャンプします)

会社員の場合、社会保険加入期間が継続して6ヶ月以上ある場合には、退職後2年間は継続して健康保険に加入できます。

健康保険任意継続と国民健康保険、どちらを選んでもOKですが、保険料が安い方を選んだほうがお得です。

保険料の計算方法は各公式ホームページをご確認ください。

退職日の翌日から起算して健康保険任意継続は20日以内、国民健康保険は14日以内に手続きを完了する必要がありますので、必要書類をもらったらすぐに手続きを始めましょう。

また、健康保険任意継続を申請する場合、申請書に在職中の健康保険証の記号と番号を記載する欄がありますので、健康保険証を会社に返却する前にコピーを取るか写真を撮るかしておきましょう。

こう

新しい保険証が届くまでに1週間~10日間ほどかかりました。万が一のケガや病気に備えて、早めに手続きを完了しましょう。

年金の切り替え

退職後、再就職までに少しでも期間が空くときは、厚生年金から国民年金に切り替え手続きが必要になります。

退職日が分かる書類と年金手帳を持って、各市町村役場、区役所で速やかに手続きを行うようにしてください。

退職金の請求手続き

昨今の建設会社は、建退協や中退共の退職金共済制度に加入しているはずです。

建退協や中退共の退職金の請求は、会社ではしてくれませんので自分で手続きをする必要があります。

手続きと言っても、会社から受け取った「退職金共済手帳」に必要事項を記載して郵送するだけなので簡単です。

退職金が振り込まれるまでに1ヶ月半ぐらいかかるので、早めに欲しい人は早く手続きをしましょう。

次の就職先が同じ退職金制度ならそのまま継続が可能です。

失業手当の申請

しばらく仕事をしない場合は、失業手当の申請をして生活費の足しにしましょう。

失業手当の申請には、いろいろな書類や通帳・印鑑、本人確認書類が必要です。

最寄りのハローワークのホームページをよく確認して、会社から雇用保険被保険者証、雇用保険被保険者離職票を貰ったらハローワークで手続きを行います。

ほとんどの場合「自己都合退職」となり、失業手当が給付されるまでに2~3ヶ月の待機期間が必要になります。

なので、2~3ヶ月間は生き延びられるだけの蓄えをしておきましょう。

この待期期間にアルバイトなどの労働をしたら給付が延期されるのでご注意を。

確定申告(年末調整)

確定申告と聞くと「なんかめんどくさそう」と思いますが、毎年やっていた年末調整のことです。

在職中は会社がやってくれていましたが、12月31日までに再就職しないときは自分で申告を行いましょう。

所得税の払い過ぎの還付が受けられます。

マイナンバーカードがあればPCやスマホからオンラインで申告ができます。

詳しくは「国税庁」のホームページへ。

こう

オンライン申告は必要事項を入力していくだけで、あとは自動計算。初めてのぼくでも簡単に確定申告ができました。

確定申告は所得税の払い過ぎが戻ってくるだけではなく、翌年の健康保険料や住民税の算出の基になります。

退職して再就職しなければ年間の所得が減るので、健康保険料や住民税も下がる可能性がありますので、確定申告は忘れずに行いましょう。

ちなみに、失業手当は所得ではありませんので、確定申告に記載しなくてもOKです。

もっと得する退職の「裏ワザ」

ここでは退職日を調整するだけで簡単にできる2つの裏技をご紹介します。

  • ボーナスをもらってから辞める
  • 有給休暇の復活で遊ぶ期間を延長する

会社にはボーナス支給日と有給休暇の付与日があります。

退職日までにこの2つの日を絡めることで、大幅に得をするように仕向けることができるのです。

ボーナスをもらってから辞める

退職前にボーナスを手に入れる
1ヶ月伸ばせばボーナスが手に入る

退職日を1~数か月延期すれば数十万円のボーナスが手に入ります。

あるとないとじゃ大違いの金額ですよね。

今まで一生懸命働いてきたご褒美をもらってから辞めてもバチは当たりません。

もちろんボーナス支給日が有給休暇消化期間中でもボーナスは支給されます。

もう少しでボーナス月!と言う場合には、ボーナス月の月末日を退職日に設定しましょう。

具体的には、残務処理期間を延長すれば問題ありません。

この場合、退職の意思を伝えるタイミング、退職届を提出するタイミングを変える必要はありません。

退職の意思を伝えた後や退職届を提出した後の残務処理期間中は、どこかの現場のお手伝いとかの軽い仕事が振られるかもしれませんが、適当に力を抜いてすごしましょう。

有給休暇の復活で遊ぶ期間を延長する

有給休暇を延長して遊ぶ
付与日をまたぐと有給休暇が復活

先ほどのボーナスのことは頭にあっても、有給休暇付与日のことはスッポリ抜けている人が多いと思います。

こう

ぼくも有給休暇付与日のことは頭にありませんでした。

付与日は4月1日だったり10月1日だったり、1月1日だったりする場合が多いですが、会社によって違います。

会社の就業規則を読んだり事務員さんに確認しておきましょう。

有給休暇付与日まで「あともうちょっと」の前に退職してしまってはもったいないです。

6年と6ヶ月以上働いている場合は、20日間の有給休暇が付与されます。それに、1年分は持ち越しできるところが多いと思います。

と言うことは、付与日をうまく絡めれば「最大で60日間」の有給休暇が取得できるのです。

すごいですよね。約3ヶ月間も給料を貰いながら遊べるなんて。

【まとめ】飛ぶ監督、後を濁さない

キレイに飛んでいく、それが現場監督

現場監督を辞めるにあたって、会社や上司にぶちまけたい不満があるかと思います。

ですが、本当のことを言っても、変わらないのが会社であり上司です。中には辞めるからと言って不満や文句をぶちまける人もいますが、けしていいことにはなりません。

会社を辞めるまでは心にしまっておきましょう。

意外と辞めたあとは「どうでもいい」と思えるはずです。

今回、現場監督の退職のタイミングについて長々と解説してきました。

最後まで現場監督らしくしっかりと退職の工程管理をして、次のステージへ羽ばたいていきましょう!

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