- 気温が下がると薪ストーブでも寒い
- 近づくと足は熱い、だけど体は寒い
- 少し離れていても暖かくなる方法はないの?
- 薪ストーブで効率良く温まる方法を教えて!
こんな悩みを解決する記事を書きました。
この記事でご紹介するリフレクター(反射板)を使えば、薪ストーブの熱を効率よく反射してくれるので開けた空間でも暖かく過ごすことができます。
気温が0℃に近づくとさすがの薪ストーブでも外では寒いですよね。
ぼくも半屋外で薪ストーブを使っていますが、ガンガン薪を焚いてなんとか過ごしていました。でも薪の消費もハンパないし、近づくと足だけが熱くなって体は寒い・・・
「もっと効率よく温まる方法はないのか!」と考えて導入したのがリフレクターです。
記事前半では『リフレクターの効果と選び方』について解説して、後半では『実験レビューとよく売れているリフレクター3選』をご紹介します。
リフレクターは5,000円以内で買えて即効性のあるアイテム。ぜひこの機会に導入して暖かい薪ストーブライフをお過ごしください。
リフレクターとは?「別名:ウインドスクリーン」
リフレクターとは焚き火を囲うように立てられる壁のことで別名ウインドスクリーンと呼ばれています。日本語では「風防」「陣幕」と呼ばれています。
焚き火の「風よけ」として古くから使われていました。
リフレクターの意味は「反射板」、ウインドスクリーンの意味は「風よけ」です。
本当は別の意味ですが、ここではリフレクターで統一します。
むかしは丸太を重ねていましたが今では金属製や布製となり、コンパクトで軽く持ち運びができるリレテクターとして進化しています。
リフレクターは機能性もさることながらデザイン性が高くおしゃれでかっこよく、キャンプサイトを彩るインテリアとして多くのキャンパーに愛されています。
あるのとないのとでは大違い「リフレクターの効果」
焚き火の風よけとして活躍してきたリフレクターですが、もちろん薪ストーブでも活躍してくれます。
気になるリフレクターの効果は
- 風よけ
- 熱の反射
- 光の反射
- 遮熱
- 汚れ防止
主にこの5つの効果があります。
ひとつずつ深掘りして解説していきます。
風よけ「冷たい風を防いでくれる」
リフレクターの一番の効果は風よけです。
薪ストーブにはあまり関係がないと思われがちですが、冬の冷たい風の防御壁になってくれて薪ストーブ周辺の気温の低下を防いでくれます。
熱の反射「逃げる熱をはね返して暖かい」
焚き火にしても薪ストーブにしても周囲360°に放熱しています。
だれもいない方向に熱を逃がしているなんてもったいないですよね。
リフレクターを置くだけで人のいない方向に逃げている熱を正面にはね返してくれるので、感じられる熱量は格段にアップ。
今まで近くに寄らないと暖かさを感じられなかった場合でも、リフレクターの反射熱で少し離れていても暖かさを感じられるようになり、薪ストーブに引っ付いていなくてもゆったりと過ごせます。
光の反射「ぼんやり明るく雰囲気がでる」
炎を灯かりって雰囲気ありますよね。でもちょっと暗い。
リフレクターがあれば炎やランタンの灯かりを反射してくれるので、全体がちょっと明るくなって雰囲気が倍増します。
遮熱「テントやタープの焼け防止」
薪ストーブの近くに燃えやすいものがあるとちょっと心配ですよね。
リフレクターで囲えば、薪ストーブの熱が直接当たらないので「焦げる」「焼ける」「溶ける」などの心配が減ります。
汚れ防止「料理の油はね被害の低減」
薪ストーブ飯ではスキレットが大活躍します。
ですが網と違って食材の脂が下に落ちないため、油がバチバチ飛び散ります。なかなか気づきにくいですが、周りは結構汚れていてビックリ。
リフレクターがあれば油はねの被害は減少。リフレクターは丸洗いできるので、遠慮なく料理が楽しめます。
薪ストーブ極暖化リフレクターの選び方
薪ストーブの極暖化にスポットを当ててリフレクターの選び方を解説していきます。
最初に結論を言うと
- 金属製のリフレクター
- シルバーでもブラックでもOK
- 高さは60cmが◎
「金属か布か」暖かさを重視するならやっぱり金属製
リフレクターの素材にはスチールなどの金属製とコットンなどの布製があります。
暖かさを重視するなら反射効率のよい金属製に軍配が上がります。ただ春から秋にかけての比較的暖かい(暑い)季節で金属製を使用すると熱くてたまりません。
布製リフレクターはサイズが大きく防風性に長けていますが、布が熱を吸収してしまうので極暖化には不向きです。
季節によって金属製と布製を使い分けしましょう。
\素材別リフレクター比較表/
比較項目 | 金属製リフレクター | 布製リフレクター |
防風性 | 普通 | 高い |
反射効率性 | 高い | 劣る |
耐熱性・耐火性 | 高い | 低い |
デザイン性 | ほぼ同じデザイン | カラー・デザインが豊富 |
サイズ展開 | 高さ30cm~60cm | 高さ60cm~140cm |
設置の難易度 | 簡単 | やや困難 |
室内使用 | 可能 | 不可能 |
価格帯 | 2,000円台~5,000円以下 | 3,000円台~2万円以下 |
「シルバーvsブラック」反射重視ならシルバー、デザインを考慮するならブラック
熱の反射重視ならシルバーですが「雰囲気がちょっと・・・」と思いますよね。
確かにリフレクターのメーカーも反射効率が高いのはシルバーだと言っています。ですがブラックがまったく反射しないかというとそうではないです。
YouTubeの実験動画を参考に表にまとめると下のような結果になりました。
\シルバーとブラックの反射熱比較表/
リフレクターなし | シルバーリフレクター | ブラックリフレクター |
---|---|---|
41.8℃ | 56.4℃ | 52.3℃ |
- 焚き火の前の地べたに座りサーモグラフィーで胸あたりの温度を測定
- 高さ50cmのリフレクターを使用
シルバーとブラックでは約4℃の違いです。
ブラックでもリフレクターなしと比べたら約10℃の温度上昇が見られるので、けして反射効率が悪いとは言えない結果でしょう。
なので、ブラックがかっこいいと思ったら素直にブラックを購入しても良さそうです。
高さはどれを選ぶ?「60cmがおすすめ」
金属製のリフレクターには 30cm/40cm/50cm/60cm の高さがあります。
薪ストーブの熱を効率よく反射するためには、高さがあるほうが有効です。なのでよほどの理由がない限り、高さ60cmのリフレクターをおすすめします。
先ほどのYouTubeの実験動画に高さ比較もありましたので結果を表にします。
\高さ別反射熱比較表/
なし | 40cm | 50cm | 60cm |
---|---|---|---|
41.8℃ | 50.2℃ | 55.4℃ | 64.5℃ |
- 焚き火の前のローチェアに座りサーモグラフィーで胸あたりの温度を測定
- シルバーのリフレクターを使用
高さの違いによって熱の反射効率が変わってくるのが一目瞭然ですね。
みなさんご存じの通り、熱は上へ上へと上昇していきます。なのでリフレクターが高ければ高いほど熱の反射効率が高くなるというわけです。
リフレクター実験レビュー「思わずイスから立ち上がる」
今回ぼくが購入したのはキャンプグリーブの『ウインドスクリーン60cm両面ブラックスクエア型』
シルバーと迷ったんですが、やっぱりデザインも重要ってことでブラックを選択。マットなブラックは重厚が漂い無骨な感じが◎ですね。
商品は重さ約2kgでしっかりとした作り、曲がりや塗装剥がれもありませんでした。
セットで収納袋、Oリング14個、耐水ペーパーがついてきます。
耐水ペーパーは鉄板のバリを取る用ですが、気になるようなバリは見当たりません。
では早速、自宅の半屋外に設置してある薪ストーブで実験を兼ねてリフレクターをレビューしていきます。
実験場所は半屋外スペースのひみつ基地
実験の舞台となったのは、寝室から外に出たところにあるウッドデッキ(洗濯干し場)を改造した半屋外スペース。
参考記事:ウッドデッキ×薪ストーブで冬が待ち遠しい『半屋外のあったか空間で寒さを楽しむ』
もともと不燃ボードで囲っていたのでそれなりのリフレクター効果はあったと思いますが、さすがに気温0℃付近になると寒い。
そこで金属製のリフレクターを思いついたのです。
「外気温1.3℃、半屋外気温3.0℃」で実験開始
薪ストーブに火を入れてない状態からスタート。
外気温 | 半屋外気温 | |
---|---|---|
開始前 | 1.3℃ | 3.0℃ |
外気温と半屋外空間の気温の差は1.7℃。
半屋外空間は3面囲ってあって部屋の熱が伝わるのか、外気温よりほんの少し暖かい。
この状態から薪ストーブに火を入れて、気温が上がりきるまで待ちます。
「リフレクターなし」半屋外気温MAX12.3℃
点火してから約30分後、半屋外空間の気温が12.2℃~12.4℃を行ったり来たりし始めたので、たぶんこの辺りがMAXでしょう。
時間経過 | 外気温 | 半屋外気温 | |
---|---|---|---|
開始前 | 0分 | 1.3℃ | 3.0℃ |
リフレクターなしMAX | 約30分 | 1.3℃ | 12.3℃(+9.3℃) |
「足は熱くて体は寒い」状態。少しでも薪ストーブの火力が落ちたら寒く感じます。
ちなみにこの時の服装はパジャマにユニクロのフリース、裸足です。
それでは待ちに待ったリフレクターを設置します。
ブラックリフレクターの効果はいかに!
リフレクターを設置してしばらく気温が上がらない・・・「あれ、さっきより寒い気がする、失敗したかな」と思いました。
ですが、リフレクターを設置してから約10分後ぐらいから徐々に気温が上がり始めMAX18.2℃に達しました。
時間経過 | 外気温 | 半屋外気温 | |
---|---|---|---|
開始前 | 0分 | 1.3℃ | 3.0℃ |
リフレクターなしMAX | 約30分 | 1.3℃ | 12.3℃(+9.3℃) |
リフレクターありMAX | 約60分 | 1.2℃ | 18.2℃(+5.9℃) |
リフレクターなしと比べると+5.9℃上昇。
でもね、気温の上がり方は思ったより少ないけど、思わずイスから立ち上がって後ろに下がるほど「熱い」の一言。
設置してからしばらく寒いと感じたのは、暖められていた耐火ボードをリフレクターが熱を遮断したからだと思われます。
黒いリフレクターは熱を吸収するので、リフレクターが温まるまでの間は熱を反射しないことがわかりました。ですが一旦温まったリフレクターは黒色でもちゃんと熱を反射します。
結論:「薪ストーブでも効果あり!」気温と熱は別物だった
今回の実験レビューではイスの横に置いた温度計で気温を測定。
リフレクターを使用して気温18.2℃を記録。実際には薪ストーブの近くに座っていられないほど熱を感じました。
気温の上がり方はそれほどでもなかったので、気温と熱は違うんだなと改めて認識。
これは薪ストーブから発せられる遠赤外線の効果によるもの。遠赤外線の熱は体の芯にしみ込んで温めるので、気温が低くても体を十分に温めることができます。
リフレクターで人のいない方向の熱を正面に集めれば、ムダなく効率よく遠赤外線の効果を得られて薪の消費も抑えられます。
設置してある薪ストーブは、ホンマの時計型だったのでちょっと大きめ。リフレクターをもう一枚使って横も囲うようにしたらもっと熱効率がよくなる感じがします。
大人気!よく売れているリフレクター3選
ここでご紹介するリフレクターは、どれも幅120cm×高さ60cm、シルバーとブラックから選べます。
キャンプグリーブとヨーラーには高さ70cmタイプもあります。頭の形が豊富なのはキャンプグリーブのリフレクターですね。
タイプ別参考価格表(税込)
キャンプグリーブ | ヨーラー | フィールドア | |
シルバー60cm(山型) | 3,980円 | 3,580円 | 3,500円 |
シルバー60cm(スクエア型) | 3,980円 | ー | ー |
シルバー70cm(山型) | 4,980円 | 4,180円 | ー |
シルバー70cm(ソード型) | 4,580円 | ー | ー |
ブラック60cm(山型) | 4,280円 | 4,280円 | 4,800円 |
ブラック60cm(スクエア型) | 4,280円 | ー | ー |
ブラック70cm(山型) | ー | 4,580円 | ー |
ブラック70cm(ソード型) | 4,980円 | ー | ー |
CAMP GREEB(キャンプグリーブ)ウインドスクリーン
色はシルバーかブラックを選択できます。
高さは30cm/40cm/50cm/60cm/70cmと豊富。頭の形も「山型(かまぼこ型)」「スクエア型(四角)」「ソード型(とんがり)」があります。
キャンプグリーブのリフレクターがいちばんバリエーションが豊かです。
\Amazonベストセラー1位/
※各ショッピングサイトのページからカラー・サイズを選択できます。
YOLER(ヨーラー)ウインドスクリーン
色はシルバーかブラックを選択できます。
高さは30cm/40cm/50cm/60cm/70cmと豊富。頭の形はすべて「山型(かまぼこ型)」です。
キャンプグリーブの次に人気のリフレクターです。
※各ショッピングサイトのページからカラー・サイズを選択できます。
FIELDOOR(フィールドア)ウインドスクリーン
色はシルバーかブラックを選択できます。
【まとめ】今年の薪ストーブはリフレクターで温まろう!
これで極寒の中、ひみつ基地で薪ストーブライフを楽しむことができます。
リフレクターは5,000円以内で買えて即効性のあるアイテム。ぜひこの機会に導入して暖かい薪ストーブライフをお過ごしください。