キャンプブームや薪ストーブブームの影響で「薪」に注目が集まっていますよね。
ホームセンターに行けば1束500円~800円ぐらいで薪が売っているけど、毎回買っていてはバカにならない金額になりますよね。
そこで、木を手に入れて薪を作る方も多いと思いますが、斧で割るのは「ちょっと怖い」し、かと言って、なん万円~なん十万円もする「薪割機を買うのはもったいない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
実は私も斧が怖い。狙った所にいかないし、手が滑って足に突き刺さったらと思うと「ゾッ」とします。
薪割機の購入も考えたけど、「そんなにジャンジャン薪を割ることもないし」「どうしようかな~」と考えていたところ、クサビたるものの存在を知りました。
そこで今回この記事では、実際にクサビを使ってみた感想をお話していきます。
ハスクバーナの薪割り用クサビ「ツイステッド」
購入したクサビは、ハスクバーナ薪割り用クサビの2本セット。
選んだ理由は、唯一持っている斧がハスクバーナの手斧で、メーカーを揃えたかったってのもあるし、「なんとなくカッコいい」から。
それと、どっかのサイトに「クサビを使う場合は2本セットが鉄則」「ねじり形状のほうが節がある木でも割りやすい」と書いてあったので、ハスクバーナの2本セットを選びました。
サイズ:長さ20cm、打撃面5cm角
重さ:2.2kg(1本あたり)
材質:鉄
価格:2本セット 9,900円(税込)(送料無料)
少しお高いけど、「安物を買って、すぐにダメにするよりかはいいかな」って思って決断。
実物は想像以上にどっしりとしていて、頑丈そうです。
<ハスクバーナ 薪割り用クサビ>
※類似品にご注意ください。
薪割り実践
まず最初に、私が薪割りに使っている道具をご紹介します。
<玉切り用> ※別の記事でご紹介します。
- チェーンソー(マキタ)
- 手ノコ
- ナタ
<薪割り用>
- 薪割り用クサビ ← 今回購入
- ハンマー小(0.8kg)
- ハンマー大(3.0kg)
- 手斧
- 壊れたナタ
真っすぐで節のない木なら簡単に割れる
直径20cmほどの真っすぐで節のない木なら、なんってテクニックはいりません。
割りたいところにクサビを立ててハンマーで叩くだけ。
「ミシミシッ、パッコーン!」てな感じで簡単に割れます。
でも、ハンマーは重さがあったほうがいいかも。最初にクサビが突き刺さるまでは、木が硬いと跳ね返されてなかなか刺さらないこともあります。
直径20cm程度の木なら小ハンマーでも割れますが、小ハンマーの重さは1.5kgぐらいが使いやすいと思います。
3.0kgの大ハンマーを使って片手打ちしてもいいのですが、慣れていないと数本割っただけで腕が上がらなくなります。
真っすぐで節のない木なら直径30cmを超えるような太い木でも、クサビを2本並べて打ち込んでいけば難なく割れると思います。
真っすぐで節のない木は割りやすいですが、パッコーンと割れたときにクサビが足元に落ちてくることがあります。薪割り時の体勢、足の位置に注意しましょう。
クサビの真骨頂!節のある木を引き裂く
直径5cmぐらいの細い木でも、節があると難易度が上がります。
私が大きい斧ではなく、クサビを選択した理由がここにもあります。
大きい斧でも節のある木は割ることはできません。大きい斧を買おうと思えば1万円を覚悟しないといけないし、結局、節のある木が割れなければクサビも買わないといけませんからね。
(まあ、大きい斧はあったらあったで絵になるしカッコいいでしょうけど。ゾンビとも戦えるし。)
実際の話、真っすぐで節のない木だけを選んで貰ったり、買ったりすることはできないので、節のある木との闘いは避けて通れないのです。
クサビの真骨頂は、節のある木を割るのではなく、引き裂くことにあると思います。ですが、節のある木は簡単に裂けるものではありません。
3.0kgの大ハンマーでクサビをぶち込む。コツなんて知らないから、パワーで押し切るしかありません。
「ほんとこれ、大きい斧でも無理だわ(笑)」
私は仕事でも使っている3.0kgの大ハンマーを使用していますが、女性やパワーに自信がない方は2.0kg~2.5kgの軽めの大ハンマーをオススメします。
「クサビは2本セットが鉄則」
自分で薪割りをしてみて、「クサビは2本セットが鉄則」の意味がわかりました。
クサビ1本だと木に喰われて(挟まって)取れなくなる。そこで救出用にもう1本必要なのです。
クサビのメリット・デメリット
実際にクサビを使ってみて感じた、メリット・デメリットをご紹介します。
ざっくりこちら!
<まずはデメリット>
- 重たい
- 割るのに時間がかかる
- けっこう音が響く
<つぎにメリット>
- 斧でも割れない木も割れる
- 雑に扱っても問題ない
クサビのデメリット
重たい
私が使った道具の総重量は、クサビ2.2kg(1本)+小ハンマー(0.8kg)+大ハンマー(3.0kg)=6.0kgです。
大きい斧だけだと2.0kgぐらいで済みますので、クサビを使っての薪割りだと3倍もの重量を扱わなくてはいけません。
時間がかかる
大きい斧での薪割り工程は、①木を立てる⇒②斧で割る です。
クサビでも薪割り工程は、①木を立てる⇒②クサビを立てる⇒③ハンマーで叩く です。
クサビの場合、作業工程が1つ多くなります。また、大きい斧の場合だとクリーンヒットすれば「カパーン」と1発で割れると思いますが、クサビだと「カン!カン!カン!カン!カン!」とこれぐらい時間がかかります。
けっこう音が響く
そりゃ~鉄のクサビを鉄のハンマーで叩くから「カン!カン!カン!」と音が響きます。
早朝や深夜の薪割りはやめましょう。
間違いなく苦情がでます(笑)
クサビのメリット
斧で割れない木も割れる
大きい斧でも割れない木が存在するのは確かです。
大きい斧で割れる木も割れるのがクサビです。大きい斧でも割れない木を引き裂くのがクサビです。
なにが言いたいかというと、薪割りならクサビのほうが対応する木が広い。
雑に扱っても問題ない
クサビは鉄の塊です。
なので、サビにだけ気を付ければ後は「ほぼノーメンテナンス」で扱えます。
斧みたいに「切れ味」は関係ないので、刃を研ぐ必要もないでしょう。
薪割り番外編
万能と思えるクサビでも苦手な木があります。
それは、直径5cm以下の細い木。さすがにクサビの幅より細い木に、クサビを打ち込むのは至難の業です。
「5cmぐらいの木なら、割らなくてもいいじゃん!」と思った方も多いでしょう。
私も以前はそう思っていました。
が、しかし!直径2cmほどの細い木でも割らないと乾かないことが判明。それに、割っといたら焚き付け用として使えるので便利なんです。
そこで細い木を割るために必要なのが「手斧」か「ナタ」なんです。
ハスクバーナ キャンプ用斧
サイズ:長さ37.5cm
重さ:約0.78kg
材質:鉄
価格:定価8,690円(税込)
革製のエッジカバー付属
私が買った初めての手斧です。
デザインもカッコよく、使いやすい印象です。
コンパクトでも「さすが斧!」片手でも扱え、直径10cmぐらいまでの節のない木なら割ることができます。
<ハスクバーナ キャンプ用斧>
ふつうのナタ
ホームセンターに売っている、なんの変哲もないナタです。
ナタの本来の用途は、木の枝を落としたり、木を削るために使用します。薪用に木を割るには適していませんが、直径3cmぐらいの細い木や竹、製材してある材木を細かく割る程度のことはできます。
ナタには、「両刃」「片刃」がありますが、木を割る目的なら「両刃」を選びましょう。
ナタでもフェザースティックを作ることは可能です。それと、めちゃめちゃ研いだナタは、ペラペラの紙を削ぐことも、ちょっとした料理にも使えます。
ナタもけっこうお高いです。こだわると1万円を超えるようなナタもありますが、最初は5,000円ぐらいのナタでOKだと思いますよ。
ちなみに、ナタの選び方は、両刃で刃渡り165mmぐらいのものが使いやすいです。
<5,000円ぐらいのふつうのナタ>
<ベアボーンズ ジャパニーズナタハチェット 参考価格:9,680円(税込)>
薪割りまとめ
話が長くなりましたが、クサビは持っていても損はないと思います。
(クサビでも割れない木は、丸焼きにしてやる)
まあ、キャンプ好き、薪ストーブ好きは、道具を揃えたい方が多いと思うので、結局のところ大きい斧も欲しくなるのでしょうけど(笑)
でも、いきなり大きい斧は難易度が高いので、最初のうちはクサビ+ハンマーで安全に薪を割る感覚から覚えていきましょうね。
<今回使用したクサビはこちら>
<薪割りのつぎは、薪棚ですね>