エギングで頭を悩ますのが「波」ですよね。
とくに秋のシーズンだと台風が頻繁にやってくるし、海が荒れていることも多いです。
- 波が高くてもアオリイカは釣れる?
- 決行・中止の判断基準はどうしてるの?
- 荒波でもエギングを成立させるコツは?
こんな悩みを解決する記事を書きました。エギング歴10年以上のぼくが解説します。
エギンガーにとっていちばん気になるところは「波があっても釣れるのか?」ですよね。
結論を先に言えば、エギングが成立するぐらいの波であれば、アオリイカは十分釣れます。
ただし、波やうねりが高いとキケンが伴います。
波やうねりが高いときにエギングをしようかと思えば、やっぱりそれなりの攻略法を知っておくことはもちろん、安全面に十分に配慮したり、潔く中止の判断ができるかどうかが重要です。
そこで今回この記事では、『安全にエギングをするための判断基準』や『荒波エギングの攻略法』を解説していきます。
この記事を読めば、波が高くても結果を出せるエギングができるようになります。
【実証済】波・うねりがあってもアオリイカは釣れる
ぼくが言う「エギングが成立する」とは
- エギがちゃんと沈む
- 波でエギが手前に戻ってこない
- 波をかぶらない
この3つ。
エギングが成立する程度の波であれば、シャクりの感覚が掴めなくても、当たりが取れなくてもアオリイカを釣ることは十分に可能です。
しかも、荒波の中で釣れるアオリイカは型がでかい。その時期のアベレージよりもひと回りもふた回りもサイズアップします。
「波の速さに注目」エギング釣行の判断基準
エギングを決行するか中止するかの判断基準は、風の強さ、波の高さ、そしてもうひとつは「波周期」です。
風の強さ、波の高さと速さによる判断は、地域や場所、足場の高さや海の深さによってだいぶ違うので一概に「これ!」と断言できるものではありません。
ちなみにぼくが行くポイントは北向きの日本海。足場の高さは2m、水深は手前で3m深いところで5mほど。
ぼくのエギングを中止する判断基準は
項 目 | 中止判断目安 |
---|---|
風 速 | 5m以上 |
波 高 | 1m以上 |
波周期 | 6秒以上 |
波周期が長いと釣りにならない
着目すべき点は「波周期」です。
波周期とは、波が押し寄せる間隔のこと。
同じ波高1mでも、波周期が違えば波の感じ方がまるっきり変わります。
たとえば、波周期2秒なら「ザプンッザプンッザプンッ」と上下に揺れる波、波周期6秒なら「ザッパーン!・・・・・・ザッパーン!」と打ち付けるような波って感じです。
簡単に言えば、波周期が長くなれななるほど波の速度が上がり威力が増すというわけです。
ぼくは波周期の長い波を「波が速い」「波が走る」と表現しています。
走るような波だと、エギがすぐに手前に戻されるので釣りになりませんし、足元にぶつかった波しぶきでびしょ濡れになることも。
100回に1回、1,000回に1回の大波
さらに波の速度に加え、100回に1回は1.5倍の高さの大波、1,000回に1回は2倍の高さになる「一発大波」がやってきます。
だから足場の高さが2mあるからといって2mの波高でも大丈夫なわけではなく、100回に1回は3mの波、1,000回に1回は4mの波が来て、波にさらわれる危険性があるのです。
なので、波の高さの基準は、最低でも足場の高さの1/2を目安に考える必要があります。
これから波が上がるのか、下がるのか
海の状況は一瞬で変わります。
さっきまで穏やかだったのに、いきなり荒れることも珍しくありません。
なので、エギングをする時間帯だけではなく、これから先の海の状況を知ることも重要です。
ぼくはエギングをする時間帯の波高が1mだとしても、これから1.5m、2.0mに上がるなら中止します。
中止の判断は、地域や場所、足場の高さや海の深さなどによって異なります。
スマホで海況をチェックするのは当然ですがあくまで予報。実際に海に出掛けて、予報と現地を照らし合わせてみることも大切です。
荒波でもエギング成立「攻略法」
波があってもエギングを成立させるためにはつぎのポイントが重要です。
- 波の影響が少ないポイントを探す
- シンカー(おもり)を使う
- エギを安定させる
それでは深掘りして解説します。
波の影響が少ないポイントを探す
波があってもアオリイカは釣れますが、エギングがやりにくいのも確かです。
なので、なるべく波の影響が少ないポイントを探します。
漁港にしても地磯にしても、海面が上下するものの波が打ち付けない穏やかなポイントがあるはずです。
目で見て探すしかありませんが、波の影響が少ないポイントを見つけることさえできれば結果は出しやすくなります。
上の写真、ぼくのマイポイント。
写真左側の「波がかぶるポイント」は、通常時は人が立てる一級ポイントです。しかし、波高1mちょっとで波にのまれます。ところが、ぼくの立っているポイントはこの地磯の中で唯一「波が当たらないポイント」なんです。
なので、ほかの人が諦めるような状況でも結果を残せるというわけなんです。
シンカー(おもり)を使う
波があるとエギが沈みにくくなります。エギが沈んでくれないとアオリイカが居ても抱いてくれません。
なので、シンカーを付けてエギを重たくして沈めます。
ただ、重たくし過ぎると沈みすぎて、今度は根掛かりのリスクが高くなります。波が高いと反動で海面が大きく下がるので、エギもいっしょに下がり岩の隙間や海藻に引っかかるのです。
なので、使うシンカーは3~5gほどで十分。
ぼくが使っているのはDAIWAの仮面シンカーです。1.5g、3g、5gの3種類を揃えています。エギの頭にスポッとはめるタイプなので、エギの動きを邪魔しません。
エギを安定させる
YouTubeで見たことがあるかもしれませんが、アオリイカはエギの姿勢が安定していないとなかなか抱いてくれません。
波があると、エギが左右前後に大きく揺さぶられます。
波で揺れる中で安定させるためには、ラインを張り気味にすることが大切。とくに押し寄せてくる波でラインが緩むので、意識しながらロッドをさびいたり、リールを巻いて糸ふけを回収しましょう。
あと効果的だと思うのはハイドロフィンのあるYAMASHITAのエギ王K。カンナの手前にフィンが付いているので、エギの安定性を保ってくれます。
参考記事:「エギってどれがいいの?」やっぱり安定のエギ王Kでしょ!
当たりは取れない、だからシャクり合わせで十分!
波が高いときはシャクりや当たりを取ることよりも、エギの姿勢が大切です。
実際の話として、波が高いとエギがどこまで沈んでいるのか全然検討がつかないし、押し波引き波で当たりなんてわかりません。
荒波エギングは平常時とはまったく違うスタイルだと思ってください。
- いかに中層にエギを留めるか
- いかに根掛かりを回避するか
- いかにエギの姿勢を保てるか
大きなシャクリは必要ありません。と言うか、波が高いときに大きくシャクると思ったよりエギが沈んでいなくて、エギミサイルが飛んでくることがあります。
「チョンッチョンッ」と跳ねさせるだけで十分。
当たりも取らなくていいです。抱いていればシャクッたときの重さでわかりますし、軽いシャクリで十分合わせられます。
【まとめ】なにはともあれご安全に!
荒波エギングはキケンが伴います。
エギングが楽しいのはよくわかります。アオリイカを釣りたい気持ちもわかります。
しかし、荒れている海に落ちれば最後です。
ぼくの友人は海で命を落としています。地元の海でも何人もの方が海に落ちてなくなっています。
波のあるなしにかかわらず、ライフジャケットの着用と潔く諦める決断をお願いします。