現場監督って乗用車ぐらいしか運転しないからAT限定の普通免許があればいいよね?
いいえ、「中型(車両総重量11t未満)」の運転免許まで必要です。
なぜなら現場監督と言えども、ダンプトラックやクレーン付きトラックを運転する必要があるからです。
今回この記事では、なぜ「現場監督でも中型の運転免許が必要」かを詳しく説明していきます。
地方の建設会社に務める現場監督歴20数年のおっさん。
現場監督でも中型免許は必要です
現場監督ならオートマの普通車に乗れれば十分っしょ!
いやいや、オートマ限定の普通免許では話になりません。
最低でもMTの普通免許は必要ですし、まともに仕事をしようと思えば中型免許は必須です。
昔の普通免許なら○、今の普通免許なら×
まず現場で使う車はだいたいマニュアル車
まずオートマ限定の運転免許では話にならない理由として、軽トラを始めとする工事用車両は、だいたいがマニュアル車だからです。
なので最初からマニュアルの運転免許を取得したほうが、余分なお金がかからないのでお得です。
2tダンプでアウトな場合も
普通免許の区分はたびたび改定されていてややこしいですよね。
ちょっと整理してみましょう。
取得日 | 車両総重量 | 備 考 |
---|---|---|
2007年6月1日までに取得 | 8トン未満 | 中型8トン限定 4t車まで運転可能 |
2007年6月2日から 2017年3月11日までに取得 | 5トン未満 | 準中型5トン限定 2t車まで運転可能※ |
2017年3月12日以降に取得 | 3.5トン未満 | 1t車まで運転 |
2007年6月1日までに普通免許を取得した方は、いわゆる4トン車まで運転が可能なので気にすることはありません。
2017年3月12日以降に普通免許を取得した方は、積載重量1トンのトラックまでは運転できますが、現場で1トントラックを使うことはありませんので、中型免許を取得することをおすすめします。
一番問題なのが真ん中の「2007年6月2日から2017年3月11日までに取得」した方です。
免許には「準中型で運転できる準中型車は準中型車(5t)に限る」と記載があるかと思いますが、これがくせ者です。
積載重量が2トンのダンプトラックまで運転できると思いがちですが、実は2tダンプトラックでも車両総重量が5トンを超えている場合があります。
「知らなかった」「勘違いしていた」では済まされません。
なので2007年6月2日以降に普通免許を取得した方は、中型免許を取得することをおすすめします。
最近は3トンダンプトラックが主流
最近では2トンダンプトラックのサイズで、3トンまで積載可能な「3トンダンプトラック」が主流です。
建設会社もどうせ新しく買うなら3トンダンプトラックを購入するので、準中型(5t限定)では運転できません。
2トンダンプトラックと同じサイズなので、間違って公道を走ってしまうと無免許運転で摘発されます。
現場監督もダンプやユニックを運転する
地方の中小建設会社の現場監督なら乗れて当たり前
大手ゼネコンの現場監督なら乗れなくてもOKかもしれませんが、地方の建設会社なら乗れないと不便と言うか「2tダンプも乗れないなんて使えないヤツ」とレッテルを貼られます。
数千万円の小さな現場では、常に下請けさんの作業員さんがいるわけではなく、ちょっとした資材運搬や準備、片付けなどで2tダンプ、4tダンプ、4tユニックなどを運転する機会がたくさんあります。
また会社やリース屋からダンプを借りてくるにしても、中型免許がないと話になりません。
必要な度に運転できる人を頼めばお金もかかるし、運転できる人がいなかったら工程そのものが止まってしまいますよね。
とっさの時に役立たず
もし現場で緊急事態が発生した時、すぐにダンプやユニックの手配が必要になった場合に「お前乗れないの?」ってなります。
普段余裕がある時は、先輩が運転したりするかもしれませんが、緊急事態の時は先輩の現場監督は現場の指揮に当たらなければなりません。
先輩がダンプやユニックを取りに行っている間、あなたは現場で適切な指示や対応がとれますか?
普段は「ダンプなんて乗れなくてもいいや」って思っているかもしれませんが、いざという時に役に立たないことは確実です。
意外と乗ることが多い散水車
散水車は4t車ベースが多いです。
なので散水車を運転するには「中型免許」が必要になってきます。
実はこの散水車、意外と乗ることが多い車両の1つ。
土木工事の現場内は未舗装であるため、ダンプなどの工事用車両が頻繁に出入りする時や雨降りの時などは一般道を汚してしまうことがあります。
ですが散水車を準備していても、いるかいらないかわからない運転手は常駐していません。
運転免許がないからって道路の汚れをいつまでも放置していたらクレームの原因となり、最悪の場合には工事がストップします。
なので一般道が汚れてしまった場合は、すぐに現場監督が散水車に乗り道路を洗い流す必要があるのです。
こんな時、いちいち先輩を呼んで散水車に乗ってもらいますか?
中型免許なんてなくてもいいって考え方は要注意
何かと乗る機会が多い中型車。
下手に中型免許なんて持っていたら、乗らされるからいらないや!
このような考え方をする人はそもそも現場監督に向いていません。
なぜなら現場監督は、予算や工程を常に頭に入れて行動しなくちゃいけないから。
そもそも予算や工程には限りがある
当たり前の話ですが、現場だけではなくどんな仕事でも予算や納期には限りがあります。
たかがトラックでの資材の運搬、たかが散水車での道路清掃とは言っても、人を使えばお金がかかるのは当然のこと。
ちょっとしたことでも湯水のごとくお金を使っていれば、すぐに赤字になってしまいます。
また人手不足の昨今、ちょっとしたことで人は来てくれません。
下請けさんが現場に来ていても自分たちの仕事で手一杯。
人手が空くまで待っていたら工事はどんどん遅れていき、工期に間に合わなくなります。
現場監督は先を読んで行動する
指示待ち姿勢では現場監督は務まりません。
なぜなら自分が現場のトップだからです。
普通免許で中型車が乗れない人は若い人ですよね。
まだトップに立った経験がなく、現場のナンバー2かナンバー3と言ったところでしょうか。
今はまだ現場の先輩たちがいろいろとお膳立てしてくれて、言われる通りに動いていればいいかもしれません。
中型車も先輩が運転したりして、忙しく走り回っていることでしょう。
現場監督の先輩たちは、「いつまでにどんな準備をしておけば現場がスムーズに回るか」を考えて行動しています。
- 今のうちに機械や道具を借りてこよう
- 邪魔な土を運んでおけば明日からの作業がスムーズになるな
- 使い終わったダンプを返せば余分なリース料がかからないな
など、段取りや予算、工程を考えています。
今は「先輩が乗れるからいいや」で済むかもしれませんが、自分が現場のトップに立った時、果たして大丈夫ですか?
誰も1から10まで指示してくれません。
1から10までを自分の頭で考えて行動しなくてはならないのです。
現場監督を続ける気があるなら中型免許を取得しよう
先ほどまでの話で、現場監督が中型車に乗れるか乗れないかで予算から工程にまで影響することがわかりましたね。
これから先、現場監督を続ける、もしくはこれから現場監督になると言う人は間違いなく中型免許は持っておいたほうがいいです。
合宿教習で中型免許を安く早く取得する
私は地元の教習所で普通免許を取ったのですが、納得いかないことがあります。
それは
合宿の方が安くて早く取得できること!
県外から来た合宿生のほうが、地元の人より安くて早く免許が取得できるのです。
まあ、文句を言ってもしょうがないですけど。
なので安く早く中型免許を取得しようかと思えば、合宿で教習所に行くことをおすすめします。
通学だと普通免許を持っている場合で期間は3週間から8週間、合宿だと最短で2週間程度で取得できます。
<合宿で中型免許を取得できる教習所は下のリンクからどうぞ>
補助を出してくれる会社もある
仕事で必要な免許ですから、会社に言えば全額とはいかないかもしれませんが、半額程度の補助は出してくれるのではないでしょうか。
会社としても現場監督が中型車に乗れれば、それだけ人件費を抑えられるので、長い目で見れば利益になります。
教習所に申し込む前に、必ず会社に言ってみてくださいね。
相手を納得させる技術も現場監督のスキルです。
合宿なら免許取得と旅行気分が同時に味わえる
免許取得という口実なら長期休みが取りやすいですよね。
合宿で取得すると言っても、1日中教習があるわけではありませんので、空いた時間に観光やグルメを楽しむ旅行気分が味わえます。
まとめ
現場監督として、現場をスムーズに運営していくなら中型免許の取得は必須です。
今は先輩たちのお膳立てのもとに動いている人も多いと思いますが、いずれ現場のトップとして責任のある立場に立つことになります。
いざという時に、中型車に乗れないでは話になりませんよね。
だから今のうちに中型免許を取得して、同僚たちに差を付けましょう。
<全国の合宿のできる教習所を探すなら、合宿免許比較サイト「合宿免許ドリーム」>