コンパクト石油ストーブのなかで、毎年売り切れになるほどの人気を誇るアルパカストーブ。
今回この記事では、2022年に発売された最新モデル『アルパカプラス』を1シーズン使ってみた感想を交えて徹底解剖していきます!
- アルパカプラスってどんなストーブ?
- かんたん!アルパカプラスの使い方
- ちょっと不便、3つの欠点
- 買う前に気になるところ
- ニューアルパカとの違いは?
- パセコとどっちがいいの?
くわしいスペックとかはカタログを見てもらえばわかるので解説しないけど、この記事を読めば買うかどうかの判断はできるはずです。
大人気!アルパカプラスって?
アルパカプラスは、韓国の石油ストーブメーカー「アルパカ」の2022年最新モデルです。
韓国のメーカー?なんかちょっと不安
ぼくもそう思ったけど、大丈夫みたいだよ
アルパカプラスは、日本のきびしい安全基準をクリアして、経済産業省のPSCマークと日本燃焼機器検査協会(JHIA)の認証を取得しているストーブです。
実際に1シーズン使ってみても、とくに不具合は感じません。
台形で背の低いデザインが特徴的で、つや消しのマットカラーがとてもシック。
カラーバリエーションは「ブラック」「グリーン」「レッド」があり、お好みで選べるのもうれしいポイント。
コンパクトでレトロな雰囲気がカッコよくもあり、かわいくもあり、キャンパーを中心に絶大な人気のあるストーブです。
- newアルパカストーブ(2020年モデル)と間違えないようにしてください。
- 偽物の粗悪品が出回っています。気をつけましょう!
かんたん!アルパカプラスの使い方3ステップ
アルパカプラスを使う前に
- 灯油
- 給油ポンプ
- チャッカマン
この3つを準備します。
使い方はつぎの3ステップ。
- 給油する
- レバーをセットしてつまみを回す
- 着火する
とてもかんたん!
ポイントとあわせて解説していきます。
うしろにある給油口のキャップをはずし、給油ポンプで灯油を入れます。
給油口の直径は2cmと小さめなので、給油ポンプを買うときは注ぎ口の太さを確認してくださいね。
給油ポンプは電動が便利!満タンになったら勝手に止まりますから。
給油ポンプの注ぎ口の太さは直径2cm以下!そして、電動が便利!
①耐震レバーを上に持ち上げ、②つまみを時計回りにゆっくり回します。
燃焼筒を上に持ち上げ、チャッカマンで芯に火をつけます。
火がついたら燃焼筒を元に戻します。
このとき、燃焼筒がちゃんとハマってないと煙やススがでるので、つまみを左右に振って確認してください。
ふつうの100円ライターじゃ、どう頑張っても(頑張ってみましたが)火が届きません。チャッカマンは必需品です。
通常の消火方法は、つまみを反時計回りに回すだけです。
通常の消火方法は、完全に火が消えるまでに1分~3分ほどかかります。
早く消したいときは、緊急消火レバーを下げればOK!ただし、緊急消火をするとにおいが出ます。
「ちょっと不便」アルパカプラス3つの欠点
コンパクトで高熱量のアルパカプラスですが、コンパクト設計ゆえの欠点が3つあります。
- 点火にチャッカマンがいる
- 火力調整ができない
- 燃焼時間が短い
欠点と言っても「ちょっと不便」って感じですが。
ちょっと不便な分、日本メーカーのトヨトミとかスノーピークの石油ストーブに比べて、1万円~2万5千円も安いので仕方ないですかね。
点火にチャッカマンがいる
国内メーカーの石油ストーブは、電池を入れておけばワンタッチで点火可能な「電子式」がほとんど。
アルパカプラスはチャッカマンかマッチで点火する「手動式」なので、チャッカマンを忘れたり、ガスが切れていたりすればアウトです。
なので、チャッカマンにプラスして、予備のマッチは持っておいたほうが良さそう。
チャッカマンもマッチも100均で十分です。
ぼくは、キャプテンスタッグのターボライターを1,000円で買ったのですが、まったく使い物になりませんでした。
100均で買ったチャッカマンのほうが優秀です。
火力調整ができない
アルパカプラスは基本「点けるか切るか」しかありません。
アルパカプラスにも芯を上げ下げする調整つまみはありますが、火力調整用ではなく、炎の調整用です。
芯を下げすぎると、不完全燃焼によるにおいや一酸化炭素が多く発生して危険。
ぼくは「暑いな~」と思ったらすぐに切ります。
こまめに切っておけば燃料代の節約にもなるし、石油ストーブで暖められた空気はすぐに冷えることはありません。
燃焼時間が短い
燃費が悪いのではなく、ただ単にタンク容量が小さいのです。
小型石油ストーブの宿命です。
カタログ値によるとタンク容量は3.7リットル、燃焼時間は約10時間。
まあ、実際もそんなもんです。
大寒波到来のときに朝から晩までつけていたら、1日に1回は給油していました。
灯油タンクも軽くはないので、給油が頻繁だとけっこうめんどくさい。
しかも、朝いちばん寒いときの給油は地獄。
灯油タンクは近くに置くなどの工夫が必要ですね。
買う前に気になるところ
アルパカプラスだけに限らず、石油ストーブを買うときに気になるところってありますよね。
実際にアルパカプラスを使ってみて、みなさんが気になるところに答えていきたいと思います。
- 何畳まで暖まる?
- 灯油漏れは大丈夫?
- においはするの?
- 燃費はどうなの?
- ケースはあったほうがいい?
ではでは、答えていきます。
何畳まで暖まる?
8畳の部屋のど真ん中に置いて使っていますが、十分に暖まります。
大寒波で外気温がマイナス3℃、室内が5℃を示していても、アルパカプラスだけで17~20℃ぐらいまで室温を上げることができます。
室温が20℃ぐらいまで上がると暑くなるので切ってしまいます。
なので、この冬は一切エアコンは使用していません。
カタログ値だと13~17m2なので、10畳までは十分に暖めることができると思います。
サーキュレーターで空気を循環させれば暖房効率がよくなるので、12畳ぐらいまでいけそうな気もします。
参考記事:サーキュレーターの使い方とおすすめ3選
あと、部屋のすみに置いたりする場合は、リフレクター(反射板)があると熱を反射させて効率よく暖めることができるのでいいですよ。
参考記事:「足は熱い!体は寒い!を解決」冬キャンプの薪ストーブはリフレクターでカンタン極暖化
灯油漏れは大丈夫?
ふつうに使っていて灯油が漏れたりすることはありません。
ですが、キャンプに持っていくときの移動時や誤って倒したりすれば漏れる可能性は十分に考えられます。
石油ストーブは密閉容器ではないですから。
アルパカプラスは灯油が漏れにくい構造になっているとはいえ、燃焼筒や給油キャップは完全密閉ではありません。
なので、車で運んだりする場合は、シュポシュポ(手動給油ポンプ)で灯油を抜き、燃料は専用の灯油容器に入れて持ち運ぶようにしましょう。
においはするの?
はじめて使うとき、緊急消火機能で消火したときに多少のにおいがするだけで、使用中のにおいやススはまったく気になりません。
ただ、ふるい灯油を使った場合はにおいがするかもしれませんので、購入した灯油は1シーズンで使い切るようにしましょう。
燃費はどうなの?
アルパカプラスの燃費は、ライバルのコンパクト石油ストーブと比べてわずかに悪いと言えます。
ちょっと表にしてみますね。
画 像 | 出典:トヨトミ | 出典:ALPACA | 出典:snowpeak | 出典:snowpeak | 出典:PASECO |
メーカー/商品名 | トヨトミ RL-F2500 | ALPACA(アルパカ) ALPACA+ | snowpeak(スノーピーク) タクード | snowpeak(スノーピーク) グローストーブ | PASECO(パセコ) WKH-3100S |
出 力 | 2.5~1.25kW | 3.0kW | 2.15kW | 2.54kW | 3.0kW |
燃 費 | 0.243~0.112L/h | 0.370L/h | 0.207L/h | 0.247h/h | 0.294L/h |
1kW当たりの燃費 | 0.097~0.090L/h | 0.123L/h | 0.096L/h | 0.097L/h | 0.098L/h |
暖房の目安 | 木造:7畳 コンクリート:9畳 | 約10畳 | ー | 木造:約7畳 コンクリート:約9畳 | 約10畳 |
タンク容量 | 4.9L | 3.7L | 3.1L | 4.9L | 5.3L |
燃焼時間 | 約20.2~40.2h | 約10h | 約15h | 約20h | 約18h |
参考価格(税込) | ¥37,800 | ¥27,480(収納カバー有) ¥23,980(収納カバー無) | ¥43,780 | ¥54,780 | ¥18,999 |
商品リンク |
1kW当たりの燃費は、ライバルたちの平均燃費0.097L/h、アルパカプラスは0.123L/hで、おおよそ大さじ2杯ほど燃費が悪いです。
ケースはあったほうがいの?
キャンプなどで車の移動があるとき、オフシーズンの保管時にほこりをかぶらせたくないときは、専用ケースがあるほうが損傷や汚れの心配が少なくなります。
しかもこの専用ケース、クッション材も入っていて、めちゃくちゃしっかりした作りです。
ぼくは大切に使いたいので専用ケースもセットで購入。
アルパカプラスを買うとき、ケースを別で購入するよりもセットで購入するほうが1,500円もお得になります。
newアルパカストーブとの違いは?
アルパカプラスとnewアルパカストーブってなにが違うの?
newアルパカの改良版がアルパカプラスだよ。
新しいのはアルパカプラスです。
「new」って名前がややこしいんですよね。
ならべてみてもほぼ一緒のアルパカプラスとnewアルパカ。
newアルパカからアルパカプラスへ、細かいところも含めて、全19ヶ所の改良がされているみたいです。
見た目でわかるところは2ヶ所。
- ロゴ
- カラー
ロゴは星マークからテントマークに、カラーはツヤカラーからマットカラーに、そしてレッドが追加になりました。
買うなら改良版のアルパカプラス一択。
パセコの方が安いけどどっちがいいの?
パセコはアルパカプラスと比べて約5,000円安い(amazonで比較)です。
スペックはほぼいっしょなんですが、選ぶポイントは室内で使うかどうか。
パセコは日本の安全基準の認定を受けていないので「屋外専用」です。室内で使えないことはないと思うけど、十分注意が必要です。
「室内でも使いたい!」という方は「アルパカプラス」を選びましょう。
パセコは5cmほど背が高い分、燃料タンク容量が5.3リットルと大きく、アルパカプラスの3.7リットルと比べて1.6リットルも大きいです。
なので、燃焼時間も18時間と長いのが特徴です。
「アウトドアでしか使わないし、安いほうがいい」という方は「パセコ」でも問題ありません。
【まとめ】1シーズン、アルパカプラスを使ってみて
この冬、エアコン使ってません!
エアコンが便利だとは思うけど、暖かさはやっぱり石油ストーブのもんですね。
一度、部屋が暖まってしまえば、アルパカプラスを消しても室温の低下はゆっくり。
この冬は会社を辞めてプー太郎生活だったので一日中家にいたのですが、アルパカプラスを点けたり消したりとこまめにしていたので、灯油は5缶しか使ってません。
電気代も高騰しているので、エアコンだったらと思うとゾッとします。
しかも、寒い朝でもアルパカストーブを点ければすぐに暖まる。
これからも相棒として活躍してくれそうです!