災害が発生した時、家族との連絡方法を決めていますか?
家族全員が揃っている時に、災害が発生するとは限りません。
なのでいつ災害が発生しても家族と連絡が取れるようにしておかないとダメなんです。
今回この記事では、災害時の連絡手段を複数用意すべき理由と、有効な連絡方法についてお話します。
連絡手段を複数用意すべき理由
「みんなスマホを持っているし電話で良くない?」と思われている方も結構多い。
会社でも災害時の安否確認を、緊急連絡網(順番に電話していく方法)で考えているところもありますが、ハッキリ言って機能しません。
その理由は災害時には電話が繋がりにくい、繋がらない状況が発生するからです。
これは災害が発生すると多くの人が電話で連絡をとろうとするために、回線が混雑するのに加えて、通信会社が緊急回線用(消防や警察など)に繋げるために、意図的に通信量を規制するためです。
また通信基地局や通信ケーブルの破損により、電波が止まってしまう可能性もあります。
ですから災害時の連絡手段は、電話には頼らず複数の手段を用意することが大切になります。
災害時に有効な連絡方法
ここでは震災時を想定して、どんな連絡があるのか見ていきましょう。
震災時に有効な連絡手段は次の4つ
- SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
- SMS(ショートメッセージ)
- 災害用伝言ダイヤル(171)、災害用伝言板(web171)
- メモ
それでは1つずつ解説します。
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
SNSとはソーシャルネットワーキングサービスの略で、登録利用者がwebを通して繋がれる、LINEやFacebook、Twitterなどのサービスです。
SNSは電話回線ではなく、インターネット回線を使用するため、電話が繋がりにくい状況でも安定した通信を可能にします。
家族がスマホを持っているのであれば、共通のSNSサービスを利用することで、災害時に連絡が取れやすくなります。
またLINEアプリなどで家族グループを作っておけば、個別にメッセージを送信しなくてもよく、家族全員の状況が把握しやすくなります。
スマホの操作に慣れていない高齢者は、SNSサービスを使うことが難しいかもしれませんので、日頃からSNSを利用して連絡を取り合うなどの練習が大切です。
SMS(ショートメッセージ)
SMSとはショートメッセージの略で、特別なサービスに申し込む必要もなく、携帯端末間でテキスト(文章)を送信できる機能のことです。
SMSはインターネット回線のEメールやSNSとは違い、電話回線の一部であるシグナリングチャネル(信号線)を使用して通信されるので、インターネット回線が繋がりにくい場合にも有効です。
またSMSのシグナリングチャンネルは、電話回線の一部ですが、音声通話のトラフィックチャンネルとは混合しないので、電話が繋がりにくい状況でも安定した通信を可能にします。
災害用伝言ダイヤル(171)、災害用伝言板(web171)
災害用伝言ダイヤル(171)と災害用伝言板(web171)は、震度6弱以上の地震が発生した場合に、NTTが提供するサービスです。
災害用伝言ダイヤルと災害用伝言板の違いは
- 災害用伝言ダイヤルは電話回線で音声メッセージ
- 災害用伝言板はインターネット回線でテキストメッセージ
です。
詳しい使い方については、NTTの公式ホームページをご覧ください。
メモ
今までご紹介した、SNS、SMS、災害用伝言ダイヤル、災害用伝言板は、電話回線やインターネット回線が正常に機能していることが前提です。
しかし大規模災害が発生した場合、通信基地局や通信ケーブルの破損により、通信ができないことも予想されます。
通信ができない場合には、メモを残しておくことで、安否確認や状況を把握できます。
具体的には、「ケガをして〇〇病院に行ってきます」「〇〇小学校に避難しています」など、自宅に戻ってきた家族宛にメモを残すことで安否確認ができます。
メモを残す場合は、予め家族で話し合い、メモを置いておく場所を決めておくことが大切です。
第三者に見られる場所にメモ書きを残した場合、空き巣などの被害に遭う可能性もありますので、家族だけが知っている場所にメモを置くことをおすすめします。
複数の連絡手段を組み合わせる
今回ご紹介した4つの方法
- SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
- SMS(ショートメッセージ)
- 災害用伝言ダイヤル(171)、災害用伝言板(web171)
- メモ
これらの連絡手段を2つ以上組み合わせ、優先順位を決めます。
例えば
家族全員がスマホを持っている場合
- SNS
- メモ
家族の誰かがスマホを持っていない場合
- 災害用伝言ダイアル
- メモ
というように家族構成や持ち合わせている連絡手段に合わせ、家族全員で話し合い決めましょう。
メモは通信が全て途絶えた時のために必須です。
すべての連絡方法がダメな場合には
東日本大震災の津波被害のように、通信も途絶え自宅にも帰れない状況になる可能性もあります。
このような場合には最悪の事態を想定して、どこに避難するかなど家族全員で決めておく必要があります。
まとめ
災害時には家族間の安否確認がとても重要になります。
電話が繋がりにくい、繋がらない状況が発生する点も踏まえて、連絡手段を家族で決めておくことが大切です。
今回ご紹介した連絡手段は
- SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)
- SMS(ショートメッセージ)
- 災害用伝言ダイヤル(171)、災害用伝言板(web171)
- メモ
いざという時に慌てないためにも、この中で家族に合うものを2つ以上組み合わせて用意しておきましょう。
<災害に備えて、事前準備を>