こんにちは「運転歴23年」「無事故無違反20年」、防災士の「こう」です。
雪道を初めて運転される方や、2、3年ぐらい経験のある方、雪道って恐いですよね?不安ですよね?でもね運転歴23年の私も恐いんです。
今でも雪道の運転は緊張します。
しかし無事故無違反歴20年はダテじゃありません。
今回この記事では、普段私が行っている「雪道の安全運転」と「もしもの備え」についてお話します。
誰しも「不安」や「緊張」はあるもの、これを見て実際の雪道の運転に活かすことができれば、思わぬ事故も未然に防ぐことができるでしょう。
<今回の記事の内容は>
- 車を運転する前の準備
- 積雪だけじゃない冬の危険な道路
- 事故を起こさない運転方法は
- もしもに備える
- 冬の運転に便利な道具
この5つについてお話します。
車を運転する前の準備
- 冬用タイヤは当たり前
- 出かける10分前には暖気運転を
- 車の屋根に積もった雪は必ず落とす
冬用タイヤは当たり前
普段、雪の降らない地域の方には馴染みのない「冬用タイヤ」、値段もそこそこします。

ちょっと積もったってノーマルタイヤで大丈夫っしょ!
5mm積もっただけでアウトですよ!
実際、雪がうっすら積もっただけで、スケートリンク上のおっさんみたいに転んでどこに滑るかわかりません。
ですから冬用タイヤはちゃんと履きましょう!
タイヤは「自分の命」「家族の命」「恋人の命」「友達の命」を乗せています。
激安タイヤは「自分たちの命」も安くしてしまいます。
量販店などでは「韓国産」「中国産」の激安タイヤが販売されていることがあります。また国産でも安くなっている場合もあります。
しかし安いタイヤには安いなりの理由があることを忘れてはいけません。
国産メーカー「ブリジストン」「ダンロップ」「トーヨータイヤ」など、しっかりしたタイヤを購入してください。
ちゃんとお店に行き、ちゃんと店員さんと話をした上で、購入することを強くおすすめします。
出かける10分前には暖気運転を
現在、国産の自動車は暖気運転を必要としません。ですが冬は別です。
冬の気温の低いときに運転する場合は、しっかりと暖房をかけて、フロントガラスを暖めてやる必要があります。
「なぜか」って、冬の気温の低いときはフロントガラスについた水滴が凍って運転手の視界を奪うからです。
フロントガラスが凍ると、ワイパーも意味はなし。
ですからしっかりとフロントガラスを暖める必要があるのです。
凍ったフロントガラスにお湯をかけたらどうなる?
正解は「割れる」です。
急激な温度変化に耐えきれず、フロントガラスは割れてしまいます。ご注意ください。
お急ぎの場合は「解氷スプレー」をおすすめします。
車の屋根に積もった雪は必ず落とす


横着して、屋根に積もった雪を落とさずに走っている車を良く見かけますが、はっきり言って「バカ」です。
ブレーキを踏んだときに、屋根の雪がフロントガラスにずり落ちてきて一瞬で視界を奪われます。
自分だけ事故るならまだしも、他人を巻き込んだりしたらいい迷惑です。
また屋根の上の雪が道路に落ちたら、走行中の車が滑って事故になる可能性もあります。
出発する前に駐車場でしっかりと雪を落としましょう!
積雪だけじゃない冬の危険な道路
- 路面凍結に注意
- 道路が除雪してあっても危険
- トンネルの出口に注意
路面凍結に注意
冬の運転と言えば道路の積雪を思い浮かべますが、実は、危険は積雪だけではありません。
そう!路面凍結です!実は「目に見えない凍結」が恐いんです。
気温が0℃に近づくと、濡れた路面は凍結する可能性があります。
「気温が0℃を下回らないと凍結しないんじゃないの?」と思われる人も多いはず。
しかし気温が0℃より高くても、風が吹いているときは路面温度が0℃を下回り凍結する場合があります。
特に橋の上など注意が必要です。
また夜中に凍結した路面が、朝の出勤時間帯に溶け始めている場合もあるので注意が必要です。
雪が積もる地域では道路に「融雪装置(水が出る装置)」がついている場所があります。
この融雪装置のおかげで雪が積もることがなく、凍結も防止してくれるのですが、ここにも危険があります。


気温が氷点下になると、直接水がかかっている所や水が流れている所は凍結を防止できるのですが、水しぶきがかかる所、融雪装置の設置区間の前後は凍結します。
融雪装置があるからといって、油断してスピードを出して走ると恐い目にあいます。
十分注意して走行しましょう。
道路が除雪してあっても危険
路面凍結の危険はお話したとおりですが、道路に積雪がある場合や除雪してある場合は、路肩が分かりにくくなります。
また除雪した雪が道路の両側に山になるので、道幅が普段より狭くなります。
道路の際に水路がある場合など、雪で見にくくなり脱輪する可能性がでてきますし、対向車とのすれ違いの際に、対向車と接触する可能性もあります。
普段通る道なら、雪がないときに、水路や障害物の有無を確認しておきましょう。
トンネルの出口に注意
もちろんですがトンネルの中は雪が積もりません。ですがトンネルの出口の状況はわかりません。
トンネルの出口の状況が「積雪」「凍結」「横風」である可能性もありますので、「かもしれない運転」を心がけましょう。
事故をおこさない運転方法は
- 3つの「急」を避ける
- 車間距離をいつも以上に
- わだちを通る
3つの「急」を避ける
3つの「急」とは
- 急ハンドル
- 急ブレーキ
- 急アクセル
です。
これは雪道だけではなく「運転の基本」です。
特に雪道でこの3つの急操作を行うと、車が制御不能になり、事故を起こす可能性が上がります。雪道の運転は「とにかく慎重に」が大原則です。
また発進の際にアクセルを強く踏むと、滑って前に進まないどころか、スタック(立ち往生)する可能性も増えますので、アクセル操作はゆっくりと行いましょう。
もう1つ「急」を付け加えるなら、「急がない」です。
雪道では目的地まで、普段の1.5倍以上の時間がかかります。
早めに出発することを心がけて、「急がない、慌てない」運転をしましょう。
車間距離をいつも以上に
雪道を安全に運転するためには、前車との車間距離も重要です。
雪道や凍結した路面では、ブレーキを踏んでから止まれるまでの距離は普段よりはるかに伸びます。
ですから安全に止まるためにも、車間距離は十分に確保しましょう。
雪道ではゆっくりと走行することが基本です。
前の車の状況を見ながら、アクセルを緩めエンジンブレーキを使って車のスピードを落とします。
ブレーキは軽く踏み、「ポンピングブレーキ」でタイヤのロックを回避して止まります。
ABSとは「アンチロック・ブレーキ・システム」の略で、緊急時に急ブレーキをかけた場合に、電子制御でタイヤのロックを回避する装置です。
これは実際に雪が積もった時に、広い駐車場で試してもらうのが一番なんですが、ABS搭載車は、滑りやすい路面でブレーキをかけたときに「勝手にブレーキを制御」してしまう装置です。
はっきり言って雪道でABSが作動したら恐いです。
ABSが作動すると、ブレーキが効かない感覚になります。実際に止まれるまでの距離が大幅に伸びます。
ここで焦ってブレーキを踏んでもABSは解除されません。
一回ブレーキを離して、またブレーキを踏む動作「ポンピングブレーキ」を使用しましょう。
雪道ではブレーキを踏んでから止まるまでの距離が大幅に伸びますので、通常より余裕を持った車間距離を確保することが大切です。
雪道を走行する場合は、正しいブレーキ操作を習得して、ABSが作動しないブレーキ技術を身に付けましょう。
わだちを通る
雪道の走行は「他の車が通ったわだち」を走行します。
ですがわだちから外れると、いきなり制御不能に陥る場合もあります。
ハンドルをしっかりと握って、スピードを落とし、ゆっくりと走行しましょう。
わだちができている雪道では、車線変更なども難しくなります。
目的地に向かうルートでは、なるべく車線変更をしないようにルート設定をしましょう。
もしもに備える
- 燃料は半分以上を保つ
- 立ち往生に備えて準備を
- スタックした場合には
燃料は半分以上を保つ
毎年、冬になると「立ち往生」のニュースを目にします。
雪で立ち往生に巻き込まれると、すぐには抜け出すことができません。
車の燃料が少ないと、心許ないですよね。
エンジンを切ると寒いし、ノロノロ進む場合はガス欠の心配もでてきます。
ですから最低でも、半分ぐらい燃料が減ったら満タンにするように心がけましょう。
立ち往生に備えて準備を
立ち往生したり巻き込まれたりした場合は、救助までに時間がかかります。
待っている間にどんどん雪が積もる場合は、排気ガスの出口を雪で塞がれてしまうときも。
こんな時は「一酸化炭素中毒」になり、最悪の場合、死に至ることも。
実は私、一酸化炭素中毒になったことがあります。
車ではなかったのですが、意識が飛びそうになり、這いつくばって脱出した経験があります。
その後、1時間ぐらいは動けませんでした。
「いや~本当に危なかった」
車内でも一酸化炭素中毒になる危険があります。
排気ガスの出口を塞がれると、排気ガスが車内へ充満してきます。
一酸化炭素は「無色・無臭」ですから、最悪の場合、気づくことなく死亡します。
吹雪の中立ち往生した時は、マフラーの周りの雪をこまめに取り除くか、エンジンを切るしかありません。
先ほど燃料の話をしましたが、燃料が少ない場合はエンジンを切るしかありません。
エンジンを切るともちろん寒いです。
冬の間は立ち往生に備えて、車内に毛布などを準備しておくと安心です。
できれば水や、ちょっとした食料などもあればなお良しです。
スタックした場合には
雪道を運転していると、一度は必ず経験するスタック。
対処方法知らないと脱出できません。
スタックには2つのタイプがあります。
- タイプ1:タイヤが雪にハマって動かない(空回りする)
- タイプ2:車体の下の雪でカメになる
<タイプ1のスタックからの脱出方法の例>
- タイヤの周りの雪をできるだけ取り除いて脱出する
- 振り子みたいに前進後進をリズミカルに行って脱出する
- 人に押してもらって脱出する
- 他の車に引っ張ってもらって脱出する
- タイヤの下にマットなどを敷いて脱出する
<タイプ2のスタックからの脱出方法>
- 車の下の雪を取り除いて脱出する
- 他の車に引っ張ってもらって脱出する
上の例は大まかな脱出方法ですが、組み合わせることで脱出が容易になります。
<スタックからの脱出には道具が必要「だからこれだけは載せておけ」>


まとめ
雪道の運転って以外に覚えることが多かったのではないでしょうか。
簡単にまとめると
- 「準備」はしっかりと
- 「急」のつく運転はしない
- 「かもしれない」運転をする
- 「備え」を忘れずに
ですよ。
初心者の皆さんわかりましたか。
それでは安全運転で!